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概要

ならやま 2020秋号

コロナ禍におけるオンライン授業の取組特集オンライン授業についての学生アンケート結果オンライン授業の実施を聞いたときの率直な感想を聞かせてください。機械等の操作がうまくできずにきちんと参加できないか不安でした。また、一人で家で受けて本当に理解できるのか不安でした。友達や他の学生といった他者と対面して交流することがなくなってしまったので、とても不安になりました。しかし、その一方で通学しないでも講義が受けられることや時間のあるときに授業を受けられたりすることは自分の時間に柔軟性ができるのではないかという期待もありました。最初はちゃんと接続できるか、家の生活音が入ってしまったらどうしようと不安でいっぱいでした。でも、先生たちもたくさん試行錯誤してくださっていることがわかっていたのでなるべく自分の方でもできることは協力したいと思いました。最初は不慣れな作業ばかりで一刻も早く対面授業に戻ってほしいと思っていました。しかし、グループワークを行うときに、顔を見ることができない分文章で十分に伝わるように入念に準備しておかなければならず、それがかえって深い学びを得られることに繋がったと感じています。今では大学に向かう登校時間も無駄だと思っていますし、案外良いものではないでしょうか。オンライン授業を受講するにあたって、困ったことはありましたか。ほぼ毎日4コマ程度の授業があったのですが、家族のオンライン授業の理解がなかなか得られず、家にいるから忙しくないだろうと思われ授業時間に呼ばれたり、静かに授業を受けられる環境を作りにくかったりすることもあって困りました。グループワークなどで沈黙になることが多かったです。また、自分が話しているときに相手がどのような表情なのかが読みとりにくかったです。初めのころは家で印刷することができなかったので、授業で印刷しておくよう指示が出たときはコンビニに印刷しに行かなくてはならなく、それが大変でした。また、小学校や中学校の教科書が手元になかったので、授業で指導案をつくったり、模擬授業をしたりするときに参考にできるものがない状態だったので困りました。ネット環境、特にWi-Fi環境が不安定になった時は、非常に困りました。一日にこなしていかなければならない課題がたくさんあり、その課題の数だけ先生とやり取りもしなければならないし、迷惑もかけてしまう結果となりました。ストレスも感じながら、その状況を乗り越えました。オンライン授業だからこそ感じられたメリットはありましたか。オンライン会議システムに慣れることができました。社会に出てもオンライン会議システムを使う機会があると思うので、大学生のうちに、使えるようになったことは大きかったです。大学に行かなくていいので、通学にかかる約2時間がすべて自分の時間として使えるようになり、個人的な資格などの勉強に充てることができました。始業時間に合わせて電車やバスに乗らなくても良くなったので、今までは急な腹痛や体調不良だと遅刻や欠席になっていたところを、オンラインになったことでそういった心配がなくなりました。同期型の授業以外では、基本的に授業日の内に受講すれば良かったので、自身が最も集中できるタイミングでまとめて受講できた点もメリットだったと思います。実家で過ごすことができること、大学に行く用意をしなくていいのでぎりぎりまで寝ていられること、苦手だったタイピングがだんだん早くなってきたこと、聞き逃したところやもう一度聞きたいところなどを聞くことができることがオンライン授業だからこそのメリットでした。配信型、オンデマンドの授業が多く、自分で1日の計画を立てて、時間をうまく活用して課題や講義を進めることができたのではないかなと思います。オンライン授業では声だけが頼りです。情報が絞られるからこそ、相手に自分の伝えたいことが的確に、かつ高圧的に聞こえないようにするにはどういうふうに話したらいいか。筋道立てて話すことの大切さ、しゃべるスピード、相づち。対話に関しては気を遣う部分が多かった分、とても勉強になりました。AUTUMN 2020ならやま_4