ブックタイトルならやま2021年夏号

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概要

ならやま2021年夏号

蛍光X線測定で、文様と顔料の復元を行いました。奈良時代から平安時代の過渡的な色使いであることなどが新しくわかりました。出来上がった彩色復元図は唐招提寺に奉納しました。文化遺産は、それを制作した技術や考え方が調査・分析によってわかり、さらに制作した人や集団のあり方そして当時の社会機構までも類推が可能な場合があります。奈良市塔の森六角石塔(奈良時代)の3D測定プロフィール理科教育講座かねはら金原まさあき正明教授奈良教育大学教育学部特別教科(理科)教員養成課程地学科卒教育学(学士)2001年本学着任。2010年より現職。ゼミ生からの研究室紹介金原研究室では、土器、埴輪などの考古遺物を対象にした研究や、花粉分析や蛍光X線分析などの科学分析を用いた研究などを行っています。現在、学部3回生から大学院1回生までの計8人が在籍しています。全員でお茶をすることも多く、温かな雰囲気の研究室です。今年度も昨年度に引き続き、ほとんど実施できていませんが、フィールドワークの一環で古墳や遺跡、寺社、博物館などに行くことが多いです。実物を見たり触ったりする機会が多く、書物だけでは分からない学びがたくさんあります。時には普段ではできないような貴重な体験ができることもあります。金原先生は、花粉分析などを用いて古環境復元を行う環境考古学を専門とされており、また遺跡の発掘調査のご経験もあります。その豊富な知識・経験を持っておられる金原先生のご指導の下、日々考古学的、科学的な視点から文化財に関わる研究に取り組んでいます。奈良教育大学大学院修士課程教科教育専攻理科教育(文化財科学を含む)専修1回生もりた森田り梨え恵こ子さんSUMMER 2021ならやま_12