ブックタイトルならやま2021年夏号

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概要

ならやま2021年夏号

特集本学のESDの取り組みかとう学長加藤ひさお久雄国際連合教育科学文化機関(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization,UNESCO,ユネスコ)は、「ユネスコ憲章」に示された理念を学校現場で実践するために、国際的なネットワークとしてASPnet(Associated Schools Project Network)を運営しています。このASPnetへの加盟がユネスコによって承認された学校が「ユネスコスクール」です。奈良教育大学は、2007年に日本の大学として初めて、ユネスコスクールに認定され、その後、ひとつずつある附属幼稚園、附属小学校、附属中学校もすべてユネスコスクールとなり、大学と3つの附属学校園が一体となって、その活動に取り組んでいます。特に、人類が将来の世代にわたり恵み豊かな生活を確保できるよう持続可能な社会を実現していくことを目指して行う学習・教育活動である「持続可能な開発のための教育(ESD:Education for sustainable development)」については、教員養成・研修を使命とする本学の柱のひとつとして、わが国のESDのトップランナーたる実績を積み上げてきました。国際連合は、2002年の「持続可能な開発に関する世界首脳会議(ヨハネスブルグ・サミット)」において、わが国が提唱した「持続可能な開発のための教育の10年」を受けて、2005年から2014年を「国連持続可能な開発のための教育の10年(UN-DESD)」と定めました。国連は、2000年に定めた「ミレニアム開発目標(MDGs)」を引き継ぐ形で2015年に「持続可能な開発目標(SDGs)」を定めました。このような継承発展の流れの中でESDはSDGsの達成に貢献する教育として位置づけられています。この間、ESDは、教育振興基本計画(2008年)、学習指導要領(2008年)、第2期教育振興計画(2013年)において、わが国の教育の重要な理念の一つとして位置づけられました。また、2017年3月に公示された新しい学習指導要領の「前文」には、「これからの学校には、(中略)持続可能な社会の創り手となることができるようにすることが求められる」と記されました。奈良教育大学は、教育の力による持続可能な社会づくりを目指してその役割を果たしていきます。SUMMER 2021ならやま_2