ブックタイトルならやま2021年夏号

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概要

ならやま2021年夏号

特集本学のESDの取り組み国連大学プラットフォーム参加国連大学のサステイナビリティ高等研究所(UNU-IAS)は、2020年8月に「国連大学SDG大学連携プラットフォーム(SDG-UP)」を、本学を含め全国29大学で設立しました。SDG-UPは、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に取り組む大学の連携強化を目的としています。教育大学は本学のみで、ESDに取り組んできた実績が認められての参加となりました。また、SDG-UPは、参加大学のSDGs達成の取り組みや大学と様々なステークホルダーとの協働を促進させることで、日本の大学が、日本および世界の持続可能な発展に貢献し、その国際社会における存在感を高めることを目指しています。2020年10月30日には、第1回のワークショップが国連大学の会場参加とオンライン参加で行われ、本学からは加藤学長が会場参加しました。SDGsの目標達成は、一人ひとりの行動の変革、また、技術革新など、人類の持つすべての叡智によってなされるものであり、その基盤には教育が存在します。教育大学としての国際的な評価をさらに高めていくことが期待されます。『学校教育におけるSDGs・ESDの理論と実践』を刊行令和3年3月31日、『学校教育におけるSDGs・ESDの理論と実践』(協同出版)が刊行されました。編著は「奈良教育大学ESD書籍編集委員会」となっていますが、附属学校園を含む本学教員、そして本学と関わりのある先生方、総勢67名の執筆による全367ページの大著です。SDGsやESDについてはさまざまな書籍が多数出版されている中で、本書の特色は次の点です。●「持続可能な社会の創り手」の育成が示された新学習指導要領・新幼稚園教育要領に即していること●「なぜ今、ESD・SDGsなのか」という問いを冒頭に掲げ、概要、ESDとして取り上げたい地球環境・社会・経済に関わるテーマ、そして学校教育における実践事例を示すことによって、その問いに答える構成にしていること●「総合的な学習の時間」のみならず、各教科等におけるESDについても具体的な実践事例を提示していること●教師を目指す学生はもとより、教育現場や教員養成等に携わる先生方、そして高校生をも対象として、SDGsやESDについてわかりやすく書かれていること日本の大学として初めてユネスコスクールに認定され、今も「ESDティーチャープログラム」等で全国のESDを牽引している奈良教育大学の研究と実践の成果を、是非お読みください。『学校教育におけるSDGs・ESDの理論と実践』の表紙本学におけるESDの礎を築かれた田渕五十生名誉教授が、令和3年5月20日(木)に天に召されました。田渕先生は、本書にもご執筆され、また国立教育政策研究所教育課程研究センターのプロジェクト研究「学校における持続可能な発展のための教育(ESD)に関する研究」の委員も務められました。この研究の成果は『学校における持続可能な発展のための教育(ESD)に関する研究最終報告書』(国立教育政策研究所教育課程研究センター,2012)として世に出され、現在でも日本におけるESDのバイブルになっています。ここに心よりお悔やみ申し上げます。3_SUMMER 2021ならやま