ブックタイトルならやま2021年秋号

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概要

ならやま2021年秋号

クローズアップ+とは?」と問いながら考え続けます。ここまで見てきたように、さまざまな「当たり前」に驚く子どもの感性から哲学は生まれます。哲学は既成の常識や先入観にとらわれない自由な眼差しを大切にするのです。ところで、こうした自由が保障されて初めて、子どもは困難な諸課題を自分の体験と結びつけ、解決に向けて生きた思考を働かせるのではないでしょうか。だとすると、今、本物の哲学が学校教育において求められています。皆さんはどう考えますか?授業の小道具。身近な事象から哲学へ誘う。プロフィール社会科教育講座かじお梶尾ゆうし悠史准教授東北大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)2015年に本学着任ゼミ生からの研究室紹介梶尾研究室には、現在、9名の学生(3回生3名、4回生5名、大学院2回生1名)が在籍しています。今年度の前期は、アリストテレスの『ニコマコス倫理学』、バークリーの『人知原理論』を読み、演習を行いました。偉大な哲学者たちの考えを理解することは容易ではありませんが、梶尾先生の温かなご指導のもと、粘り強く対話する姿勢を大切にしながら、活発な議論を行うことができています。また、哲学研究では、善や幸福について、改めて深く考えます。それらのことに「正解」はありません。「正解」を求めるのではなく、互いの考えを理解しようとする「対話の姿勢」は、今後教員となり、子どもたちと関わるときにも大切になると思われます。梶尾研究室は、哲学者の考えに触れながら、他者との対話を行うことで、より自分の考えを深められる、魅力ある研究室です。教育学部学校教育教員養成課程教科教育専攻社会科教育専修4回生山形県立山形西高等学校出身まつだ松田みあん実晏さん13_AUTUMN 2021ならやま