ブックタイトルならやま2021年秋号

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概要

ならやま2021年秋号

ひと・あれ・これ―活躍する卒業生を紹介―様々な人と出会うこと私は現在、教員生活の2年目を迎え、奈良県宇陀市の小学校で3年生を担任しています。新任であった昨年度を振り返ると、全く予想できなかった教員生活の幕開けでした。4年生を担任することが決まり、決意を胸に始業式を迎えたところ、休校が決定。1学期の初めは映像や分散登校で授業を行うといった異例の1年目でした。現在でも納得のいく教員生活を送れていない日々ですが、私が頑張れているのは、このような状況下でも不満を言わず、今できることを精一杯に取り組み、学校生活を楽しもうとする子どもたちに励まされているからだと思います。私は在学中に様々なことを経験して教員になりたいという思いから、中学校での不登校支援活動、タイでの少数民族支援ボランティア、岡山県での豪雨災害復興支援ボランティア、バックパッカーとして約10カ国を訪れたり…など、してみたいと思ったことはできる限り実現できるようにしました。そして、その経験の中で様々な人と出会いました。20歳のときに出会った単身ブラジルから来て日本を一周している同い年の学生。仕事を定年退職してから何ヵ月もボランティアとして被災地に入り続けている方。友達から「頑張れ」と言われるが何を頑張ればいいか分からないと語った不登校傾向の中学生…。ここには書き切れないほど様々な人と出会い、その中で多くのことを学ばせていただきました。私が、後輩の皆さんに伝えたいことは、自分の将来につながるか、つながらないかということなど考えず、してみたいと思ったことは何でもしてほしいということです。教員として様々な子どもと向き合うと、今まで出会った人の顔がふと思い浮かぶことがあります。学校で不適応を起こしている子がいたら不登校支援活動を行っているときの子どものこと。社会科の自然災害の授業では復興支援ボランティアの方のこと。外国語活動ではバックパッカーのときに出会った人たちのこと。どの職業でもそうだと思いますが、今までの人との出会いが、思いがけず仕事で生きる瞬間があります。教員は人間性や人生経験を生かすことのできる仕事だと言われます。今まで私が行ってきた活動や、経験がこれからの教員生活にどのように生きるかは私には分かりません。しかし、あの経験は無駄ではなかったと思えるような、魅力的な教員になっていきたいと思います。宇陀市立菟田野小学校3年生担任くろまつ卒業式仲の良い友達と算数の教員初授業が動画配信学活で時間を決めて話し合う前たくま黒松拓馬さん(教育学部学校教育教員養成課程教育発達専攻心理学専修2020年3月卒業)タイのボランティアで村の子どもたちとお楽しみ会でのイントロクイズボランティアサークルなかよしの同期とAftergraduationお楽しみ会でのサッカーAUTUMN 2021ならやま_14