ブックタイトルならやま2021年秋号

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概要

ならやま2021年秋号

私は、東京2020パラリンピック競技大会日本代表選手団の一員としてパラリンピックに参加しました。主な役割は、水泳チームのスタッフとして、選手の泳ぎの技術やレースの分析を行うことであり、大会期間中は選手のレースの映像を撮影し、会場外にいるコーチングスタッフと連携してレース分析を行いました。レース分析とは、競泳のレースをスイム(泳ぎ)、スタート、ターン、フィニッシュに分けて各局面のタイムを算出したり、スイム局面の泳速度、ストロークタイム(ひとかきにかかる時間)、ストローク長(ひとかきで進む距離)を算出したりするものです。このような分析をすることで、正式記録やラップタイムだけではない詳細なレースの情報を選手やコーチに提供できます。そして、レースの振り返りや次に向けた作戦を考えて、選手のベストパフォーマンスを引き出す一助となります。大会期間中は、選手・コーチと共に選手村に滞在し、水泳競技の試合会場となった東京アクアティクスセンターと選手村を往復する毎日でした。試合会場の東京アクアティクスセンターでは、スタンド最上段付近に設けられたレース分析用のブースで撮影と分析を実施しました。また、レースの映像と分析したデータを試合会場等で選手・コーチにフィードバックしました。今大会、競泳チームは金メダル3個を含む複数のメダルを獲得できました。事前合宿から大会まで長期のサポートでしたが、水泳チームの一員として非常に充実した日々を過ごせました。これも大会運営を支えてくださった多くの方々のお陰だと感じています。この場を借りて感謝申し上げます。選手村にてレース分析の様子保健体育講座たち立まさのぶ正伸准教授レース撮影場所から見たプールの景色AUTUMN 2021ならやま_16