ブックタイトルならやま2021年秋号

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概要

ならやま2021年秋号

特集1学長対談「奈良カレッジズ構想」について加藤戦後、GHQの施策で1つの県に1つの国立総合大学が置かれ、教員養成の学部も必ず置かれることとなりました。そこから教員養成機能のみが独立して今の教育大学になったものも多くあります。そうした背景で、単科の教育大学は、新構想の鳴門・上越・兵庫を除けば、すべて旧帝大とともにあります。しかし、奈良県には唯一、国立の総合大学がありません。だからこそ、私たちが行おうとしている構想の追い風になると思いました。今岡教育大と女子大が、一法人複数大学制度で個性を残しつつ、今までの単位互換よりも強いコンビネーションで、お互いの学生にいい影響を出しながら、今の教育に足りないものを補い合って新しい大学の形態をつくれると思いました。加藤奈良から日本の教育を変えていく。日本の18歳人口が減少傾向にある中でも、全国から優秀な人を呼び込めるような魅力ある学問の府を目指す「奈良カレッジズ」構想を法人統合のベースの考え方としています。今岡キーワードは「ダイバーシティ」と「イノベーション」です。「ダイバーシティ」とは、要するに「国際人になりましょう」ということです。そのためには、英語が話せるだけではなく、母国に関して深い知識を持ち、相手に伝えられるということが重要です。その点に関して奈良はリッチな場所です。奈良を知れば、日本とはどういう場所かということを知ることができます。この土地を活かした膨張戦略を「奈良カレッジズ」という形でとるわけです。■奈良の高等教育総合化による教育研究の学問の府(奈良カレッジズ)の創成ー時代の要請に応じた教育プログラム編成を可能とする大学の枠を超えた改革の実践ー学問の府(奈良カレッジズ)の核となるため、“法人統合”を行う法人統合に伴う事務組織の合理化・効率化やシステム統合等により生み出される財源を活用し、機能強化を促進小規模であるメリットと各機関の特色を活かしたフレキシブルな連携両大学の強みを活かした教育の多様化・高度化による次代に必要とされる創造的人材の育成国立大学法人奈良国立大学機構奈良教育大学(主な取り組みの例)1共通化による教養教育の充実・強化奈良女子大学奈良教育大学が強みを有するESDや伝統文化に係る教育リソースと奈良女子大学が強みを有するダイバーシティ、共生に係る教育リソースを組み合わせ、学生の学修の選択肢を拡大。2次世代型モデルの構築による教員養成・教員研修の高度化両大学が教職課程を共同で実施するとともに、効率化されたリソースを活用し、地域が抱える教育課題の解決を加速。また、新法人に新設する「連携教育開発センター(仮称)」が主導し、両大学が有する6附属学校園の機能強化を一体的に推進するとともに、それぞれの強み・特色に応じて効果的・効率的な現場教員研修を実施。奈良の歴史文化を活かした共有の場づくりによる学園都市化3リベラルアーツを基盤とした奈良の地での工学人材の輩出奈良教育大学が有する文化や芸術、哲学等の強みを組み合わせることで、奈良女子大学に設置する女子大初の工学部において、人間と社会、自然と科学に関する幅広い視点を身に付け、家政学・生活科学の伝統に根ざした工学系女性人材を養成。3_AUTUMN 2021ならやま