ブックタイトルならやま2021年秋号

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概要

ならやま2021年秋号

学長対談特集1加藤今岡教養科目も増えて、多様なリソースを受け取ることができるようになりますから、それをぜひ活かしてほしいですね。また、教育大の学生には、ぜひ他の学部の多様な学生さんと付き合ってほしいです。教育大の学生は、大学に入る時点で卒業した後の自分の仕事をある程度考えています。でも、先のことは大学に入ってから決めようと考えている人もいるし、もっと別のことを考えている人もいる。いろいろな考え方に触れてほしいと思います。また、これからは、いろいろなことが経済に結びついて、ビジネスになっていく可能性が極めて高いと思います。若い人が会社を設立してやっていくために、大学が自己啓発や企業の科目を用意します。失敗してもいいんです。失敗した人にはよくチャレンジしたと褒めるし、拍手を送る。そうしてチャレンジしやすい環境をつくり、スタートアップを育成するという目的もこの「奈良カレッジズ構想」には含まれています。加藤それから、この法人統合に伴って、女子大に工学部ができるので、教育大の学生はそのものづくり・実学に触れてほしいです。教員養成の学び以外の環境に身を置いてみて、様々な経験をすることによって、「奈良教育大学から育った先生はひと味違う」と言われるような教員になり、彼らが教壇に立つことで「奈良の子どもたちは生き生きとしている」、そう言われる学びをつくっていきたいですね。今岡そうですね。理想的な教員というのは「目利き」なんです。その子の光る部分を見つける。そのためにも、奈良で歴史文化を学んだり、芸術に触れたりして感性を養ってほしいです。そうして、答えのある問題を速く解く力や暗記力だけではなく、その子の好きなこと、得意なことを伸ばしてあげる。一芸に秀でた人を育ててほしい。そうしたいい人材を育てるモデルをつくっていく。こういった取り組みを、日本の中で奈良が先駆けとなってやっていくわけです。加藤「奈良カレッジズ」では、学生さんは自分で学びたいものを選んで組み立てていく。その際に選びきれないくらいのリソースを私たちは用意します。いっぱいありすぎて選ぶのに困るくらいに、他機関の方々とも協力して、風呂敷を広げていきます。学生の皆さんはぜひ、様々な知識に触れて、多様な人々と交流して、視野を広げていってください。AUTUMN 2021ならやま_6