ブックタイトルならやま2022年春号

ページ
12/24

このページは ならやま2022年春号 の電子ブックに掲載されている12ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

ならやま2022年春号

奈良教育大学の取り組み2学生オペラ2021愛の妙薬~オペラ映画化プロジェクト~音楽教育講座みずの水野あれき亜歴准教授試写会後の集合写真(撮影時のみマスクを外しています)クラウドファンディングを始めたきっかけ学生たちで企画、運営、公演まで行う「学生オペラ」は、毎年大学の学生企画活動支援事業の一環として採択され、活動資金を支援いただき活動してきました。しかし、令和2年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため学生企画活動支援事業の募集が見送られ、オペラ公演自体を中止することも考えました。しかし、学生たちは「学生オペラ」を後輩たちにつないでいきたい思いで、どのような形であれば実現可能かを考えました。そこで、ICTを用いた新たな試みとして映像でオペラを作ることに決め、活動資金は大学で募集を始めたクラウドファンディングに挑戦することにしました。本番撮影、返礼品の送付について舞台での公演と違い、シーンごとに撮影していきます。基本的に撮影は、事前に録音した音源に合わせて口パクで演技をします。この方法でマスクを外しての撮影が可能となります。すべてのシーンの撮影を終えたのち、映像と音声の結合、音量調節、字幕や映像の加工などの作業を終え映像が完成します。返礼品は、寄付金額に応じて、学生たちからのお礼の手紙や制作した映画DVDなどを送付します。完成映像はYouTubeからも配信しました(期間限定のため現在は視聴できません)。準備段階(舞台装置作成・練習等)の様子参加者の健康や安全を確保するために、手指消毒や手洗い、体調管理などに加え、施設の換気、入室可能人数の設定や、機材の消毒、演奏時の間隔を2m以上保つなど、感染予防対策について学生たちでまとめ、練習を行いました。合唱の練習にはweb会議ツールを用いた練習方法も取り入れました。演出を担当する学生は、グリーンバックを使用し背景を合成させる工夫や、絵コンテを作成し事前に映像の完成イメージを考えるなど、映像を制作するための準備をおこないました。取り組みを実施しての感想この取り組みを通して、教職員や在学生、卒業生や学生のご家族まで、たくさんの方々が学生の活動を応援してくださっていることを改めて実感いたしました。そして「今だからこそできる挑戦をしたい」という学生たちの前向きな思いを、ひとつの形にすることができたと思います。寄附者への感謝のメッセージ皆様の応援により活動資金を集めることができ、学生たちのプロジェクトへの活力や、辛いときにも前に進む勇気を与えられました。学生たちは「学生オペラ」を継続できた結果だけでなく、どんなときでも挑戦する「学びの時間」という宝物を得ることができたと感じています。ありがとうございました。録音機材の準備撮影風景編集作業11_SPRING 2022ならやま