ブックタイトルならやま2022年春号

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概要

ならやま2022年春号

クラウドファンディング事業学生による仮名書道・文字文化の魅力発信プロジェクト美術教育講座きたやまさとか北山聡佳准教授国語教育講座はしもとあきのり橋本昭典教授クラウドファンディングを利用することの意義私たち仮名書道研究室は、ふだん書道や書作品に触れる機会のない人たちにも、伝統的で上質な料紙や墨、表装、さらには展示空間と一体となった仮名書道芸術や文字文化の魅力を伝えたいという思いがありました。空間を活かした展示に加え、映像作品も交えながら、「見る」「聞く」「知る」「体験する」を同時に実現できるイベントを考え、そのために地域に根ざした古民家を会場として借りることにしました。さまざまな情報発信によって来てくださった方々会期中には多くの方々が来場してくださいました。書道愛好者のほか、教員、近隣の大学生、地域の親子連れ、本クラウドファンディング支援者など多様でした。また、会場となった古民家(パブリックスペースmaru room)のつながりで来られた方もいました。これらの来場者の中には、書道の展覧会は初めてという方も多く、これはクラウドファンディングを利用し、古民家を会場としたことの大きな成果だと言えます。教員と学生のコラボによる「木簡名刺づくり」ワークショップ3日間のワークショップは盛況で、最終日は人数制限のため参加できない人もいました。これは、「知る」「体験する」イベントで、漢文学研究室教員の講義の後、学生たちが、書道経験者でも難しいとされる木簡に字を書く指導をしました。橋本・北山両教員による事前講習の成果を発揮しながら、小学1年生から一般の方までと幅広い参加者にもかかわらず、全員が楽しめる工夫ができていました。コロナ禍で実際に教える機会が減少したのを補う貴重な実践となり、学生たちは多くの学びを得ました。SNSだけでなく多様な発信方法を用いた準備は学生が主体的におこなった支援者への感謝のことばコロナ禍において、このような大学外での体験型イベントを実施学生や参加者に費用的負担をしいることなくできた意義は非常に大きいと感じています。ひとえにご支援いただいた皆さまのおかげです。また、激励のあたたかいお言葉もたくさんいただきました。学生たちは、会期中の学びだけでなく、事前に奈良の伝統産業である墨や紙などについて学ぶ機会を得ることもできました。今度は学生みずからが社会に還元してくれることと信じています。ご支援いただいた皆さまに心よりお礼申し上げます。「仮名書道・文字文化の魅力発信」の思いをこめた返礼支援者へのリターンは、仮名書道作家である指導教員の展示作品をはじめ、仮名書道研究室の学生たちによる書作品です。また、学生たちによる直筆の手紙を添えます。支援者の皆さまのメッセージを見ると、ネクストゴールの金額まで達成できたのには、リターンの魅力も大きかったことが分かります。展示の様子・作品集https://skitayama4.wixsite.com/kanaken2020/2tsubomi2021墨や紙などの伝統産業について学んだSPRING 2022ならやま_12