ブックタイトルならやま2022年秋号

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概要

ならやま2022年秋号

NW羅盤針E奈良教育大学の取り組み大学院修士課程授業「世界の中の奈良―文化を知り・つなぎ・伝える―」についてSやまぎしこうきおおやまあきひこまえだひろゆきよしむらまさひとはしもとあき授業担当者山岸公基、大山明彦、前田広幸、吉村雅仁、橋本昭典あおきさとしいずみもとちはるはしざきよりこきたやまさとか青木智史、和泉元千春、橋崎頼子、北山聡佳のり、新しくなった大学院修士課程科目「世界の中の奈良―文化を知り・つなぎ・伝える―」(株)墨運堂にて本学の修士課程は令和4年度に、伝統文化教育と国際理解教育の領域を研究する一つの専攻として新たにスタートしました。学生たちは、それぞれの専門性を高めることはもちろん、伝統文化の持続発展、多文化共生社会の実現、SDGsの達成に貢献するために、専門領域を越えて学びあっています。なかでも、「世界の中の奈良―文化を知り・つなぎ・伝える―」は必修科目として、1回生の前期に設定され、1回3時間かけておこなう特色ある授業です。この授業は、「奈良を学ぶことが世界を知ることにつながる」という経験を通して、その学びの発信を試行し、日本と世界、そして巨視的には人間と宇宙を考える糸口となることを目標としています。これは前年度までの同名称の授業をリニューアルしたもので、本年度からは修士課程に所属する全教員が担当し、伝統文化教育・国際理解教育専攻で専門性を高める導入科目としても位置づいています。各教員の専門性を活かし、奈良の文化遺産、施設、学校などを実際に訪れて、各フィールドにおいても体験や実践をおこなって学びを深めるとともに、専門領域に関する講義、体験を交えた演習もおこなわれる多彩な内容となっています。さらに、学期の最後には受講生全員が各自の学びに焦点をあてて総括し、発信の試行を受講生と教員の前で発表し、意見を交換しあいます。伝統文化にかかわる施設で学ぶ〈見学先〉春日大社国宝殿、東大寺ミュージアム、奈良国立博物館(東西新館・なら仏像館・青銅器館)、黒塚古墳展示館、天理参考館、(株)墨運堂、奈良市杉岡華邨書道美術館、柳沢文庫天理参考館での見学および講義郡山城跡極楽橋から眺める柳沢文庫天理市・黒塚古墳展示館の見学柳沢文庫学芸員による所蔵史料解説東大寺や興福寺などとともに南都七大寺の一つに数えられる大安寺の特別展を見学したり、実際に作品を見ながら奈良ゆかりの作家や書道に関する講義を聞いたり、中国との交流を深めた奈良ゆかりの柳澤吉保に関する江戸期の史料や、道教やそのルーツとなった神仙思想に関する資料からそれらの価値を学んだりしました。各博物館などの施設では、学芸員や教員による講義、実演があったり、AUTUMN 2022ならやま_6