ならやま2012年秋号

ならやま2012年秋号 page 20/24

電子ブックを開く

このページは ならやま2012年秋号 の電子ブックに掲載されている20ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
教育学研究科修士課程1回生やなぎさわ柳澤み美き希さん制作に励む柳澤さん受賞作品と共に仲間と共に地道な努力で書道展大賞受賞2012年8月、学生書道のグランプリを決める「第17回全日本高校・大学生書道展」の審査結....

教育学研究科修士課程1回生やなぎさわ柳澤み美き希さん制作に励む柳澤さん受賞作品と共に仲間と共に地道な努力で書道展大賞受賞2012年8月、学生書道のグランプリを決める「第17回全日本高校・大学生書道展」の審査結果が発表され、応募数11,056点のうちの51点に与えられるその最高賞である書道展大賞に、本学から2名が入賞しました。また、書道展賞及び優秀賞にも多数選ばれたり、大学として優秀校(第3位)に選ばれたりするなど、日頃の成果が存分に発揮された結果となりました。今回は、大賞を受賞した柳澤美希さんに話を聞きました。地道な努力が受賞につながる今回で2度目の大賞受賞となる柳澤さん。前回大賞を受賞した学部3回生のときに比べて、気持ちに少し違いがあったようです。「4回生のときに受賞できず、3回生の時はまぐれで受賞できたのかと考えていました。今回2度目の大賞をいただくことができ、まぐれではなく自分の努力で勝ち取ることができたのだと、本当にうれしく思いました。」と素直な気持ちを話してくれました。今回の制作期間はおおよそ2カ月と少し。学部生の時のように大学に泊まり込んで徹夜するようなことはなく、また、授業とは全く別の取組として制作するため、早朝や授業の合間、授業後など限られた時間の中で工夫しながらの制作となりました。同じ作品を同じ紙に何度も何度も練習し、何十枚も清書します。しかし、ただ数をこなせば良いという訳ではありません。今回、作品を制作するにあたって、柳澤さんが指導教員の吉川美恵子教授から指摘を受けたことは、インパクトや思い切りが足りないということでした。どのようにすればその課題をクリアすることができるのか。日々悩みながら作品を書き続けました。なかなか思うように書けない日が続きましたが、最後には、上手く書こうとするのではなく、気持ちを込めて書くということを意識して書くように心掛け、無事作品を仕上げることができました。そんな地道な努力が、今回の受賞につながっているのです。奈良教育大学で書道を学ぶ「奈良教育大学は、書道の実技や理論など幅広い分野の第一線で活躍する先生方がおられ、卒業論文や制作において、とても熱心に指導していただけます。教員を目指す私にとって、実技だけでなく理論や教育についても十分に学ぶことができる環境は、とても力になります。これは、奈良教育大学のすごみだと思います。また、同じ分野を専門とする高レベルの院生が研究室に集まっていて、切磋琢磨しながら制作することで良い作品が生まれます。ライバルであるけれども、良い仲間です。さらに、私は『かな』の研究室に所属し、『かな』を専門としていますが、書道展には、漢字や篆刻の作品も出品しています。これは、奈良教育大学書道科の方針によるもので、自分の専門以外の分野にも幅広く挑戦することが求められます。このように、教員から、そして仲間から刺激を受け、自分を高めることができる環境が整っています。」奈良教育大学で書道を学ぶことについて、柳澤さんはこう話してくれました。書道を通じて得られた仲間小学生の時から書道を続けている柳澤さんですが、高校生までと大学入学後で大きな変化があったと言います。それは、大学入学によって、書道という同じものに打ち込む仲間に出会い、皆で共に頑張るという環境に身を置くことができたということです。学部生のときには、皆で泊まり込んで徹夜で作品を制作したこともあり、なかなか1人ではできないことも、仲間と一緒にならできるということを実感しているそうです。知識や技術以外のことも伝えたい最後に、今後の目標を聞きました。「教員になって書道を教えたいと考えています。奈良教育大学で学んだ知識や技術を教えるのはもちろんですが、それ以外にも、仲間と共に頑張る楽しさや喜び、そして頑張れば結果が出るということなど、授業以外で学んださまざまなことを伝えていきたいと思います。」希望に満ちた顔で、話してくれました。19_AUTUMN 2012ならやま