ならやま 2013年春号

ならやま 2013年春号 page 16/24

電子ブックを開く

このページは ならやま 2013年春号 の電子ブックに掲載されている16ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要:
ラボ・レター─学生による研究室紹介─学校教育教員養成課程教科教育専攻数学教育専修(改組前:学校教育教員養成課程理数・生活科学コース数学教育専修総合教育課程科学情報コース情報数理専修)数理統計学たかぎよ....

ラボ・レター─学生による研究室紹介─学校教育教員養成課程教科教育専攻数学教育専修(改組前:学校教育教員養成課程理数・生活科学コース数学教育専修総合教育課程科学情報コース情報数理専修)数理統計学たかぎよし高木祥司研究室じはら原F rom教育学部学校教育教員養成課程理数・生活科学コース4回生だ田な奈お緒徳島県立城北高等学校出身さんはま濱高木研究室の魅力べ部ゆ由う羽山口県立宇部高等学校出身さんよしたに吉谷み三な奈鳥取県立鳥取西高等学校出身さん私たちの所属する数学教育専修・情報数理専修では、2回生末に研究室が決定し、3回生から週一でゼミを行います。ゼミでは、1冊の本を教科書に、確率統計について基礎となる部分を学んでいきます。教科書を学生全員で分担し、受け持ちの学生が先生として他の学生に説明するという方式で進めます。内容を説明する側の学生は、教えることの難しさを実感しながらも、「人に教える」ということについて考える機会を得ることができます。内容は簡単ではありませんが、発表することによって先生や友達の力を借りながらきちんと理解することができます。説明を聞く側の学生は発表に対して質問し、その質問について受け持ちの学生とともに全員で考え込むこともしばしばです。そのようにして、説明をする側の学生も聞く側の学生も共に知識を深めることができます。4回生の夏休みには卒業論文のテーマを決めます。高木研究室では、学生の意見が最大限に尊重されます。後期からは、それぞれが興味に沿って研究したいことを集中して研究するため、個人でのゼミが中心となり、高木先生からマンツーマンで指導を受けながら進めます。もちろん、他の学生のゼミを見学することもできます。高木先生とマンツーマンで研究をしていくため、今まで以上に研究内容や確率・統計に関する事例について深く議論できます。高木先生は、小さな疑問にも丁寧に、自律を大切にした対応をしてくださり、学生一人ひとりのことをよく考えてくださいます。このように、高木研究室は、先生と学生の距離が近く、学生が確率・統計について深く話し合うことができる環境が整っています。また、最近の学習指導要領改訂により統計教育が注目されている今、確率統計について専門的に学ぶだけでなく、教育との結びつきを考えることのできる研究室となっています。統計の利用高木研究室に所属し始めた頃、確かに統計に興味はありましたが確率の方が好きでした。確率の方が計算方法が簡単だったのも1つの理由ですが、例題や問題のイメージがしやすかったからというのが大きな理由です。確率では、サイコロやくじ、袋に入れたボールなど身近な題材が多かったんです。しかし、研究室で統計に触れる時間が増えると、実際に日常で使われているのは統計の方が多いんだと感じるようになりました。もちろん、推定や分析のような言葉を聞くことはあまりなくても、データから読み取ることはさまざまな場面で使われていると知りました。例えば、寒い冬ではなく寒くなる秋頃におでんがよく売れるということは意外な事実ですよね。また、ある薬は効果があるか、商品の耐久性テストは信頼できるか、ということはどのように考えられているのでしょう。実はこれらに関しても統計は使われているし、もっと言えば医学や心理学、生物学など多様な学問で統計は使われています。実際に統計を学び、統計は身近に隠れた学問だと感じました。卒業論文のテーマ●ベイズの定理を基礎とした決定方式の適用ベイズの定理を基とし、事前情報を用いた分類や判別について述べ、また、メールフィルタにおいて定理がどのように利用されているのかを考えた。タスク順序付けでは最尤推定法とベイズ推定法の比較を行い、ベイズ推定法の有効性を示した。●多重比較法の手法の比較多重比較法の重要性と有意水準との関係、多重比較法の手法と適用状況などを述べた。また、多重比較法の中でどの手法がより棄却しやすいかを3つの場合に分け、例を使って検討した。●因子分析法について因子分析法について、推定と因子回転を主にその方法と利用について例を挙げて考えた。私は主成分分析という多変量解析におけるデータの分析方法を研究しました。身の回りにある多くのデータについて正しく分析し、多くのことを読み取りたいと考え、この内容を研究しようと決めました。この先教員になった時も利用可能な分析だと思います。確率・統計というのは非常に身近な学問です。興味のある方は高木研究室を覗いてみてはいかがでしょうか。総合教育課程科学情報コース4回生おごうまんじろう小河万次郎さん15_SPRING 2013ならやま