ならやま 2013年春号

ならやま 2013年春号 page 17/24

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『ひと・あれ・これ』研修旅行京都の与謝の海養護学校見学現在、私は奈良教育大学附属小学校の特別支援学級に勤めています。障害のある子どもたちと毎日をあわただしく、けれど笑いながら過ごしています。子どもと同....

『ひと・あれ・これ』研修旅行京都の与謝の海養護学校見学現在、私は奈良教育大学附属小学校の特別支援学級に勤めています。障害のある子どもたちと毎日をあわただしく、けれど笑いながら過ごしています。子どもと同じ目線に立って競ったり遊んだりすることが、私にとっては何より楽しいです。そんな日々の中で、子どもたちのこれまで気づかなかった姿や成長を見つけることができるのは、教師の特権ではないでしょうか。学級では、障害のある子どもたちのそれぞれの発達・興味にあわせた教材を考え、手作りの教具を使ったり、実際に体験することを通したりして学ぶことを大事にしています。授業作りには毎日のように追われていますが、そこがやりがいのあるところでもあります。子どもたちの心からのかしこくなりたいという思いに触れて、自分夏キャンプ奈良教育大学附属小学校特別支援学級勤務いざわゆきこ猪澤由起子さん(教育学部学校教育教員養成課程教育発達・基礎コース障害児教育専攻2006年3月卒業)春のおでかけも負けていられない、頑張っていかなくてはと逆に励まされることもしばしばです。実をいうと、私は、大学入学時には明確に教師になろ―活躍する卒業生を紹介―うと思っていた訳ではなく、障害児教育専攻(現在の特別支援教育専修)にも全く興味はありませんでした。(当時は2回生時に希望をとり、各専攻に分かれることになっていました。)障害児教育専攻に魅せられたのはいつか。そのはじまりは、障害のある子どもの余暇支援サークル『なかよしひろば』に入ったことでした。はじめての参加で、それまで障害のある子どもとほとんど関わったことのなかった私は、どうしたらいいかわからず、子どもが投げるボールを拾っては渡し、また投げられては拾いに行き…をひたすらくり返しへとへとになりました。でも、なぜかまた次も行ってみようと思ったのです。今思えば、そのほとんど会話もないくり返しのやりとりの中だけれど、何かしらその子とつながることができたと感じられた瞬間があったのだと思います。障害のある子どもとのつながり、その子どもの保護者とのつながり、サポートする者同士でのつながり、といった人と人とのつながりを実感することのできる魅力が障害児教育にはありましAftergraduation『なかよしひろば』サークルでの活動中冬キャンプた。いつの間にか大学生活は障害のある子ども・人と関わる活動が主になっていました。今もその魅力は感じ続けています。こちらの思いが子どもに伝わったとき。親御さんと子どもの成長を一緒に喜びあえたとき。子どものよりよい発達を願って教員同士で論議ができたとき。今後もそんなつながりを積み重ねながら教育を進めていきたいです。授業中の絵本の読み聞かせSPRING 2013ならやま_16