ならやま 2013年夏号

ならやま 2013年夏号 page 15/24

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『ひと・あれ・これ』―活躍する卒業生を紹介―「今までの自分の『学び』を伝えたい」私は、昨年の4月から奈良市立若草中学校で国語教諭として勤務しております。今年の春からは1年生の学級担任をさせていただき、....

『ひと・あれ・これ』―活躍する卒業生を紹介―「今までの自分の『学び』を伝えたい」私は、昨年の4月から奈良市立若草中学校で国語教諭として勤務しております。今年の春からは1年生の学級担任をさせていただき、1クラス35人の子どもたちと笑いあり、苦労ありの日々を送っています。高校・大学と吹奏楽をしていたこともあり、部活動は吹奏楽部を受け持っています。一口に吹奏楽部の顧問といっても、私は音楽の専門家ではありません。部員たちと意見が食い違って対立することもしばしばありますが、40人を超える吹奏楽部員たちと互いに成長し合い、楽しく活動しています。合奏の指導をする難しさはありますが、自分の経験を授業以外に生かせることは、中学校教諭の魅力の一つなのだろうと思っています。高校時代に国語教諭を志した私は、地域推薦入試で奈良教育大学を受験しました。幼稚園から大学まで奈良で教わり、逆に教える立場になっても奈良にいるということは、きっと何かしら縁のあることだったのだと思います。この先奈良から離れることがあるかも知れませんが、ふるさとについて知っていることを、できる限り子どもたちに伝えていけたら良いなあ、という思いは人一倍強いのかもしれません。教師1年目は、大きな失敗をたくさんしました。さらに今年は初めての学級担任ということもあって、「これで良いのだろうか」と自問自答し、思い悩むことはあります。それでも、私を頼りにして悩みを打ち明けてくれる子、生き生きとした反応を返してくれる子たちの姿を見ていると、それだけでまた「明日も頑張ろう」と思えます。子どもたちの力って、本当に大きいですね。大学での学びで最も記憶に残っているのは、近代文学研究室でのさまざまな活動です。研究室では、文学作品をあらゆる方面から学びました。また、国内外を問わず、作品の舞台となった地を実際に訪れました。自分の目で実際に見た景色と、作品内容を頭の中でつなぎ合わせるのは、言葉では言い尽くせないほど楽しく、充実したものでした。研究室は、何かに挑戦してみる勇気や、一つのことをとことん追求していく姿勢、今までの私には無縁だったものが得られた大切な場所でもあります。研究室の日高先生をはじめ、ゼミの仲間たちと共に過ごした学生時代は、私の心の中で何物にも代えがたい思い出となっています。今まで私が学んできた多くのことを、そのままでなくとも別の形でも良いから伝えていきたい…その思いが、今の私の「教えたい」気持ちの原動力になっているのだと思います。ゼミ旅行霧の上海へ自分のクラスでの道徳の授業奈良市立若草中学校勤務はまおAftergraduationゆき濵尾友貴さん(教育学部学校教育教員養成課程言語・社会コース国語教育専修平成24年3月卒業)三島由紀夫『潮騒』の舞台、三重県神島へ卒業旅行では、アメリカのグランドキャニオンにチャレンジしました。SUMMER 2013ならやま_14