ならやま 2013年夏号

ならやま 2013年夏号 page 4/24

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特集教師力を高める4年間の学び≪カリキュラム・フレームワーク≫Cuffet(カフェット)本学では、学位授与方針に定められた、卒業までに身につける力量の具体的な項目とそれを育成する授業科目の構成をカリキュラム....

特集教師力を高める4年間の学び≪カリキュラム・フレームワーク≫Cuffet(カフェット)本学では、学位授与方針に定められた、卒業までに身につける力量の具体的な項目とそれを育成する授業科目の構成をカリキュラム・フレームワークとして定めています。具体的には、卒業時に新任教員として備えるべき最小限の資質能力基準を目標として7項目(以下参照)定め、それぞれの授業科目がどの目標に関係する科目なのかをシラバス上に明示しています。これによって、授業を選択する際に、その授業が何を目標にしているのかを知ることができ、卒業時に備えるべき資質能力の獲得に向けて学びを積み上げることができます。【7つの目標資質能力基準】http://www.nara-edu.ac.jp/research/05_curriculum.html1.学校教育の課題把握教育の目的・歴史、人権、さらには教育や学校に関する法令などを理解し、現代的な教育課題を把握できる。2.教科・領域に関する基礎的知識と教育実践への具体化小学校、中学校の教科内容とその系統性を理解し、教育実践に活用することができる。3.情報活用能力主な情報機器を利用し、獲得した情報を教育活動に具体化できる。4.1学習設計学習指導計画立案に関する基本的事項を理解し、児童・生徒の発達段階に応じて作成することができる。4.授業力4.2学習指導多様な指導方法を理解し、児童・生徒の発達段階に応じた指導をすることができる。4.3学習評価多様な評価方法を理解し、児童・生徒の発達段階に応じて用いることができる。5.児童・生徒理解と教育実践への具体化児童・生徒の身体的・認知的・情意的発育・発達に関する基礎的内容を理解し、教育実践に具体化できる。6.学校と地域社会との連携学校の組織的な教育活動や経営活動、地域の教育活動などに関わることの重要性を理解し、教育活動に生かすことができる。7.職能成長教師の仕事や役割、責任を自覚した上で、教師として自己成長する意味とその方法を理解し、自ら実践することができる。【シラバスの例】どの目標に関連する授業か明示されているので、授業を選択するときに分かりやすいね。利用者の声教育学部学校教育教員養成課程教科教育専攻国語教育専修2回生よしだしょうへい吉田尚平さん奈良県立郡山高等学校出身大学では今までの学校とは異なり、自分で授業を選択します。どの授業を選べば良いのか分からずに、どうしても自分の好きな授業や得意な授業ばかりを選んでしまいます。私も1回生の前期の授業は、好きな授業ばかりを選んでいました。奈良教育大学では、教師に必要な資質能力を7つに分け、Cuffetとして授業ごとに示しているので、自らの大学での学びを分かりやすく判断することができます。前期の終わりに初めてCuffetを確認して、自分の学びが偏っていたことに気づきました。後期からは自分の好きそうな授業だけではなくあまり興味の引かれない授業を選択してみましたが、教員採用試験や教員になった際に役に立ちそうなことを学ぶことができました。2回生でもCuffetを見て幅広く学ぶことで、夢の教員に近づけているように思います。Cuffetを上手く活用することは、一つのことだけができる教師ではなく、現場で通用する教師になる近道であると思います。4年間の成果を発表14回生時には、これまでの自らの専門分野に関する学修成果の発表の場として、卒業論文の発表会や卒業制作展、卒業演奏会などの機会が用意され、広く一般に公開されることもあります。中には、毎年一般の方が楽しみにされているものもあります。書道科卒業書作展(一般公開)大学院修士課程教科教育専攻2回生やなぎさわみき柳澤美希さん書道科の学生にとって卒業書作展は、学生生活の集大成となるものです。私たちはこの展覧会のために1年間かけて作品制作や展示、広告などの準備をしていきます。作品制作に関しては、繰り返し練り直した作品を、何百枚も書きこみます。締め切りが近づくにつれ、少しでも時間があれば書き、また大学に泊まって夜通し書くようにもなり3_SUMMER 2013ならやま