ナンキンハゼ(南京黄櫨)         Sapium sebiferum       トウダイグサ科                          

上を向いてつく花序
 雄花花序 花序アップ


果実

紅葉

幹 スケールは10cm

一つだけ燃やした

たくさん燃やしてみた

炎が落ち着いた
 7月に花を咲かせる落葉高木で、高さは15mくらいにまでなり、剪定に強いです。中国原産。
 
 キツネのしっぽのような穂状の花序(花の集合体)が花期になると、たくさん上を向いてぴんぴん出ています。風に吹かれると上向きの花序がさわさわ揺れ、ムーミンのにょろにょろを思い出してしまいました。
 花序にはたくさんの花がついていますが、これは全て雄花であり、雌花は雄花花序の付け根の枝の部分に、少しだけ(数個)ついています。
 花のピークにはたくさんの昆虫が花を訪れていました。
 
 葉は特徴的な形をしていて、秋になると赤く色づきはじめます。赤だけだなく、黄、紫、緑の混じった複雑な色になります。
 ナンキンハゼの紅葉はとても美しく、公園樹や街路樹として景色に彩りをそえています。
 構内には、高さ1mにも満たないナンキンハゼの個体があちらこちらにたくさん生えています。誰かが植えたとは考えにくい場所に生えているので、鳥によって種子散布が行われたのではないかと考えられます。その小さな個体もちゃんと紅葉をしていたので驚いきました。
 
 黒紫色の果皮(殻)に包まれた果実は、秋になるとぱっくり割れ、中から白い種子が出てきます。白い部分はロウ質であり、種子のロウ質からロウソクやせっけん、頭髪油と作ったりすることもできるそうです。
 ロウ質は上質の油分のようで、鳥は油分の多いこの実を食べて寒い冬に備えているのでしょうか。冬になり葉が散ってしまっても枝の先に果実は残ったままになっています。
 
 ロウ質でロウソクを作ることができるそうなので、ロウ質に火をつけるとそのまま燃えるだろうと思い、種子一つに火をつけて燃やしてみたところ、10秒ほどだったが小さな炎をあげて燃えました。次に、数個にまとめて火をつけてみたところ(←あんまり真似しないように)大きく炎をあげ、勢いよく燃えました。びっくりしたぁー。
 たくさんの煙を上げ燃えるので、火災報知器がなるのではないかとちょっとひやひやしました…(;^о^A
 
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