サトザクラ(里桜)         Prunus lannesiana         バラ科                          

アップ

雌しべが葉っぱ?!


紅葉

幹 スケールは10cm
 4月に花を咲かせる落葉低木。ソメイヨシノよりも少し遅れて咲き始めます。
 本種は「普賢象(ふげんぞう)」と呼ばれる品種であり、八重咲きです。高さは5〜10mくらいで、原産地は日本です。
 
 ぼてっとした花を下向きにたくさんつけ、赤っぽい葉も花と一緒に展開し始めます。
 花をじっくりと見てみると、何だか雌しべが葉のように見えます。「雌しべが葉?!」と思うかもしれませんが、サトザクラの中には、雌しべが小さな葉のようになっているものが少なくないそうです。その中で、最も有名なのが普賢象だそうです。
 花弁(花びら)の真ん中のところから、小さな葉のような雌しべが象のキバのような形で外側にまがって突き出している姿からこの名前がつきました。
 
 花弁や雄しべ、雌しべなど、葉とはまったく関係のないように思うかも知れませんが、実は花は植物の進化の過程で葉から進化したものなのです。雌しべが葉のように見えるのは、葉から花に進化してきたことの名残なのだそうです。
 
 秋には葉が赤く色づき、とてもきれいです。構内には道(?)の両脇にサトザクラが生えている場所があり、花期にはピンク色の花で頭上もおおわれ、紅葉の時期には落ち葉で地面がおおわれじゅうたんができています。
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