ヤツデ(八手)         Fatsia japonica         ウコギ科                          

花序

花のアップ


虫その1

虫その2
 11月〜12月に花を咲かせる、数少ない冬の花です。常緑低木で高さは2〜4mになり、日本原産です。
 
 ねぎぼうず(ねぎの花のこと。分かるかなぁ…)のような花序(花の集団)をつけます。
 冬の花は少なく、この花序は目立つので目にとまる人も多いのではないでしょうか。大きい葉などを見ていると、あまり繊細なイメージはわかないのですが、近よって見ると意外とかわいらしかったりします。
 
 この花を見たとき、一瞬ひいてしまいました。何と!花にたくさんのハエがたかっていたのです。花にハエがいっぱい寄っている姿は見たことが無かったので、「花が何かくさいのだろうか…。何か特別なものでも分泌しているのだろうか…。それとも、どっかに何かの死骸でも…?」と考えてしまったりしました。
 けれども、よく考えると冬の時期まで生きているハチやチョウは少なく、咲いている花も少ないですよね。そのことがヤツデの花にハエが集中する原因ではないかと思います。
 また、ヤツデにとっては花粉の媒介者である昆虫を確保して、確実に受精を行う作戦なのではないでしょうか。ヤツデに寄ってきた昆虫を写真に撮りました。
 
 葉が深く切れ込んでいるので、その様子からこの名前がつきました。
 八手というからには、8つに切れ込んでいるのかというとそうではなく、5・7・9・11と奇数で切れ込みが入っています。写真の葉も9つに切れ込んでいました。
 葉の大きさは大きいのから小さいのまでさまざまでした。
 庭木としてよく見られます。
 
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