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特色ある教育研究

ESDを核とした教員養成の高度化

 奈良教育大学は、日本で最初にユネスコスクールへの加盟が認められた大学です。ユネスコスクールは、ユネスコ精神を実現する学校として、世界に約1万校、日本には約1000校あります。

 そして、特に文部科学省ではユネスコスクールを学校現場でのESDの推進役と位置づけています。ユネスコスクールである奈良教育大学では、ESDを特色ある教育活動の一つとして取り組んでいます。

ESDについて

 ESDとは持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)の略です。人々の社会づくりに関する価値観と行動の変革を促し、その結果として持続可能な社会の実現を目指す教育です。2015年9月に開催された国連持続可能な開発サミットで、「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されましたが、その中心がSDGs(持続可能な開発目標)です。SDGsには2030年までに達成を目指す17の目標と169のターゲットがあり、現在、世界中で目標達成のための取組が進められています。そして、文部科学省ではESDをSDGsの達成に貢献する教育として位置づけている他、2017年に告示された学習指導要領の前文及び総則等において、「持続可能な社会の創り手」の育成が明記されましたので、全国の学校でESDの考え方を活かした教育が展開されることになります。

持続可能な社会の実現には、国際協力と市民参画型社会が必須であると言われていますが、ESDは、よりよいまちづくりに参加・参画しようとする市民を育てる教育であるとも言えます。人権や環境、防災などのグローバルな課題と自分との「かかわり」を見出し、自分事化し、課題解決に向け、自分にできること考え、行動する人を育てるのがESDです。

ESDで育てたい価値観と行動力

 これまでの日本の教育は、国の科学技術の発展や経済成長に資する人材の育成がめざされていたと言えるでしょう。目指すべき持続可能な社会は、経済・環境・社会のバランスの良い社会です。これからの教育は経済だけでなく、SDGsの目標を手がかりに、温暖化対策、生物多様性の保全といった環境問題、貧困・飢餓の撲滅、格差是正といった社会問題に対して関心をもつ人を育てることが求められます。ESDは社会づくりに関する人々の価値観の変革を促す教育で、①世代間の公正を意識して行動する、②世代内の公正を意識して行動する、③生態系や自然環境の保全を重視する、④人権や文化を尊重する、⑤互いの幸福感を尊重する等の価値観を育て、周りの人を巻き込みながら、協働的に問題解決に取り組む人を育てます。

本学のESDの特色

歴史文化遺産を通したESD

 私たちが暮らす現代社会は、偶然できあがったものではありません。先人の「少しでも暮らしをよくしたい」という努力と苦労によって形づくられたものです。それを私たちは先人の思いや努力を無にすることなく、さらによいものにして次の世代に伝えていく役割があります。その先人の苦労や努力といった営みを知ることが、社会の一員としての当事者意識を養うことにもつながります。

 そして先人の「声」を聞く手がかりとなるのが、歴史文化遺産です。明治21年6月5日に奈良町の淨教寺で「奈良の諸君に告ぐ!」という演説を行ったフェノロサは、講演の中で「奈良は東洋のローマ」であると述べましたが、奈良はまさに歴史文化遺産の宝庫です。歴史文化遺産に関する研究成果を手がかりに、先人の「願い」を受け継ぎ、これからの社会のあり方を考え、行動を促していくところに本学のESDの特色があります。

ESDプログラム

 奈良教育大学は、ESDを指導できる教員の養成と現職教員の研修に取り組んでいます。2015年度日本/ユネスコパートナーシップ事業において、「学校現場でESDの取組を適切に行い、指導計画を作成できる教員を育成する教員研修プログラムのあり方に関する調査研究」を受託し、全国のリソースパーソンの協力のもと、全国の教育委員会を対象としたアンケート調査および全国のESD実践者へのインタビュー調査を行いました。その結果、ESDに取り組む教員に求められる資質能力として、

  1. 学級経営や生徒指導、教科指導などの教員としての基盤的力量
  2. SDGsなどグローバルな課題への関心
  3. 地域を教材化するための探求心やコミュニケーション力、学習単元を計画するデザイン力

などが必要であることが分かってきました。つまり、ESDは教員にとっての応用問題だと言えるでしょう。

 この調査結果を踏まえ、ESDの実践力を養うことを目的に、2016年度から学生を対象としたESDティーチャープログラムと、現職教員を対象としたESDティーチャープログラム(現職教員向け)がスタートしました。学生を対象としたESDティーチャープログラムは、ESDに関する科目履修と学校現場でのESD支援活動や東大寺寺子屋支援活動、被災地支援ボランティアなどのESD実践、学ぶ喜び・ESD連続公開講座やESD実践交流会など、科目以外でESDを学ぶESD演習、さらに現職教員との協働で、教材開発を行い、ESD学習指導案を作成するというプログラムで、要件を満たすことで、本学学長よりESDティーチャーの認定証が授与されます。また、ESDティーチャープログラム(現職教員向け)では、ESD授業実践報告書の作成、各種学会や研究会での実践発表等の要件を満たすことで、ESDティーチャーからESDマスターへ、そしてESDスペシャリストへと段階的・継続的に力量形成を図るシステムを設けています。

近畿ESDコンソーシアム

 コンソーシアムというのは、「連合体」といった意味で、奈良教育大学は、奈良市・橿原市・橋本市・彦根市の各教育委員会、ユネスコ協会や企業、NPO等と連携し、近畿地方におけるESDの推進拠点として近畿ESDコンソーシアムを形成しています。近畿ESDコンソーシアムでは、現職教員と学生を対象としたESD連続セミナー(1回/月)や奈良県立万葉文化館や川上村森と水の源流館、春日山原始林を未来へつなぐ会等の社会教育施設と連携した授業づくりセミナーを実施しています。さらに、ESDティーチャーに認められた方を対象としたオンライン交流・研修会の開催や実践交流会、児童生徒を対象としたESD成果発表会などを開催し、近畿地方におけるESDの推進拠点としての活動に取り組んでいます。

 コンソーシアム活動については、関連リンクの近畿ESDコンソーシアムのウェブサイトをご覧ください。

関連リンク

近畿ESDコンソーシアム

ESDティーチャープログラム

お問い合わせ先(プログラムについて)
奈良教育大学 中澤静男研究室
Tel:0742-27-9269
E-mail:nakazawa

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