さて1500種類を越えるキノコを見分けることは、それほど簡単なことではないと予想されるでしょう。実際はやっぱりとても難しいです。ここ数年、キノコを見てきましたが、正確に種類を見分けること(同定という)は難しいと言えます。
しかし、慣れれば、肉眼による観察だけでもだいたいの分類群の見当をつけることはできるようになります。例えば昆虫では、これはチョウの仲間、これはトンボの仲間というように分類群の見当をつけることは比較的簡単です。同じようにキノコでも、これはテングタケの仲間、ベニタケの仲間、イグチの仲間、さるのこしかけの仲間くらいは、1日キノコに親しめば分かるようになるでしょう。
5つの部品すべてが揃っていないキノコも多くあります。
例えば、「傘・ひだ・柄・つば」「傘・ひだ・柄・つぼ」、「傘・ひだ・柄」からなるキノコがあります。「傘・ひだ」のみの場合もありますし、傘の下面が「ひだ」状ではなく管孔(かんこう:管状の穴の集まり)になっているキノコや針状の突起が並んでいるキノコもあります。