SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っています。
2030年、現在の小学生が大人の仲間入りをするまでに、今を生きる大人の責任として社会をどのようにしていくかが掲げられています。
ESD(Education for Sustainable Development:持続可能な開発のための教育)とは2030年以降も見据え、持続可能な社会の創り手を育む教育です。
ESDはSDGsの目標4「すべての人に包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯教育の機会を促進する」のターゲット4.7「2030年までに、持続可能な開発のための教育及び持続可能なライフスタイル、人権、男女の平等、平和及び非暴力的文化の推進、世界的・シチズンシップ、文化多様性と文化の持続可能な開発への貢献の理解の教育を通して、全ての学習者が、持続可能な開発を促進するために必要な知識及び技能を習得できるようにする。」に位置付けられています。
私たちは、学校教育を通じて、子どもたちが社会の創り手となれるように質の高い教科教育、民主主義の普遍的原則、そして社会を変革させていく道筋を追求しています。それだけでなく、「包摂的かつ公正な質の高い教育」とはどのような学校・社会において実現しうるのか、「学校づくり方針」を毎年論議しながら学校そのものの在り方についても研究を積み重ねています。また、それらが本校のみならず学校教育に広く実践されるように教育研究会等で発信しています。
本校は2014年よりユネスコスクールに加盟しています。ユネスコスクールとはユネスコ憲章に示された理念を実践するための学校です。
奈良教育大学付属小学校は、SDGsの先にどのような世界を創りたいのかを未来社会の担い手である子どもたちと共に描きながら、教育実践・研究を行っている学校です。
この憲章の当事国政府は、その国民に代って次のとおり宣言する。
戦争は人の心の中で生れるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。
相互の風習と生活を知らないことは、人類の歴史を通じて世界の諸人民の間に疑惑と不信をおこした共通の原因であり、この疑惑と不信のために、諸人民の不一致があまりにもしばしば戦争となった。
ここに終りを告げた恐るべき大戦争は、人間の尊厳・平等・相互の尊重という民主主義の原理を否認し、これらの原理の代りに、無知と偏見を通じて人間と人種の不平等という教義をひろめることによって可能にされた戦争であった。
文化の広い普及と正義・自由・平和のための人類の教育とは、人間の尊厳に欠くことのできないものであり、且つすべての国民が相互の援助及び相互の関心の精神をもって果さなければならない神聖な義務である。
政府の政治的及び経済的取極のみに基く平和は、世界の諸人民の、一致した、しかも永続する誠実な支持を確保できる平和ではない。よって平和は、失われないためには、人類の知的及び精神的連帯の上に築かなければならない。
これらの理由によって、この憲章の当事国は、すべての人に教育の充分で平等な機会が与えられ、客観的真理が拘束を受けずに探究され、且つ、思想と知識が自由に交換されるべきことを信じて、その国民の間における伝達の方法を発展させ及び増加させること並びに相互に理解し及び相互の生活を一層真実に一層完全に知るためにこの伝達の方法を用いることに一致し及び決意している。
その結果、当事国は、世界の諸人民の教育、科学及び文化上の関係を通じて、国際連合の設立の目的であり、且つその憲章が宣言している国際平和と人類の共通の福祉という目的を促進するために、ここに国際連合教育科学文化機関を創設する。