留学生用科目「日本語文献講読(言語)」の授業の一環で谷川俊太郎作「生きる」を読みました。
読解後、受講生がグループになって自身の「生きる」をテーマに詩を作りました。
何気ない日常の風景を切り取った留学生の「生きる」をご紹介します。
『生きる
いま生きているということ』
・それは 目標を達成するということ
そして、失敗するということ
・新しい友だちをつくること
その友だちにさよならということ
・しあわせのために
悲しみを経験すること
【ソリナ&バルバラ】
・それは嬉しい時に笑うこと
悲しい時に泣くこと
・それは夢を持っていること
たまに予定をあきらめること
・それはおいしい食べ物を食べること
ちょっと食べすぎてお腹が痛くなっちゃうこと
・それは友達と旅行すること
一緒に迷子になること
・それは迷子になるということ
見知らぬ赤ん坊のほほえみということ
・それは道で久しぶりにすれちがうこと
すずしい空気で心が幸せになるということ
・それはお寺で感じるやすらぎのこと
自分の間違いをわかってあやまるということ
・話がいっぱいあるけど、一人でさびしいということ
それは亡くしたものがまた見つけて喜ぶということ
【マリア&プリーティー】
・それは梅雨の下に歩くということ
青空を目指すということ
・それは宝を見付けるということ
同時に何も持たずにいるということ
・それはにしが見えるということ
自然に落ち着かれているということ
・それは世界を受け入れるということ
無常さを知って、しずかに消えるということ
・それは真夜中に外歩きするということ
きらめく星を眺望するということ
・それはおいしいご飯を食べるということ
友達と時間を過ごすということ
・それは家族が恋しいということ
新しい友だちができるということ
・それは朝日と共に起きるということ
星空の下に眠るということ
【ジョナス&リコ&ヨウシヨ】