新型コロナウイルス感染拡大防止のためオンライン授業が続く中、留学生科目「日本語1(担当:和泉元千春)」では、「教育課程演習(担当:橋崎頼子)」を
受講する日本人学生とのオンライン合同授業を行いました。架空の島を舞台にしたシミュレーション教材「ひょうたん島問題」を使った活動を通して、
多文化共生社会の課題について活発に意見交換することができました。
~参加者の声~
萩原 のぞみさん (教育学専修 3回生)
留学生とのひょうたん島問題のロールプレイ交流を通して、様々な立場の担当を分担して考えることで、その立場の人の想いなどをよりリアルに考えることができ、
今まで思っていたよりも、多文化共生の社会をつくることには難点が多いと感じました。私が今回難しいと感じた一つ目の難点は、お互いに本心は自分たちの立場を
理解してほしいと思っているけれど、それをお互いが付き通しても話は進まないということです。しかし私たちのグループでは、社会全体で考えたときに譲り合う心を
もって、お互いが納得できるようにするにはどうすればいいのかという風に検討していけたのがとてもよかったなと思いました。また、私が感じた難点がもう一つあります。
私はひょうたん教員という立場で、全人種に対して中立的にいたいという思いから、「カリキュラムに外国語理解を入れる」というカードを優先したいという理想を
掲げていたけれど、本当に自分が外国語を教えることができるのかとよく考えてみると難しいなと思いました。今回のひょうたん島問題のロールプレイでは、
今までの授業では見えてこなかったリアルな人々の想いや不満、期待などを考えることができました。これを機に、今後はより具体的に多文化共生や多文化理解に
ついて考えていきたいです。
ジュナリア チャンディ ファリ ファイソルさん (日本語日本文化研修留学生)
現在の社会に存在する問題をテーマにしていたので、とても面白かったと思います。例えば、日本では民族学校の問題があるとか。
それに、日本に来る前は日本語は簡単な雑談でしか使用しなかったので、このような機会を得て、日本語で他の人と議論することは、
本当に嬉しかったです。議論をするのが好きですが、こういう風に日本語で議論するのは不安もありました。例えば、意見がちゃんと伝えなかったり、
他人の意見をちゃんと理解できなかったりするのではないかという不安です。でも案外とうまくいったのでうれしかったです。