森脇 拓未さん 公開日  :  2022-03-28

Nara ISC/ 国際戦略センター(@奈良教育大学)

滞在記

a)新しい環境や日常生活、適応、カルチャ―ショックに関する感想や、外国人として扱われることでの、日々のストレスの対処法などに関しての感想

セントラルミシガン大学での留学を開始してから約二か月が過ぎました。この二か月は新しい生活に慣れなかったり、奈良教育大学の後期の最終課題を終わらせたり、新しい友達ができたりととても大変でしたが充実した生活を送れたと思います。春休みの終わりまで雪が積もっていて寒い日が続いて居ましが、徐々に気温も上がってきて過ごしやすくなってきています。そして今回の交換留学だけの特別な状況と信じたいのですがコロナウイルス影響を受けながら留学生活を行っています。今回は、私が感じたアメリカでの文化の違いとプロジェクトの進行状況について紹介したいと思います。

まず始めに生活について紹介したいと思います。初めての海外なので、無事にアメリカに行けるかどうか最初の不安でした。その日は大雪で、日本からアメリカへの飛行機が大幅に遅れていたのですが無事にたどり着くことができました。そして空港で初めて買い物をしたのですがどの店もクレジットカードで買い物をするのが普通な感じだったのでとても驚きました。アメリカはカード社会と聞いていたのですが実際にカードさえあれば今までも何とかなっています。これが、日米の文化の違いを最初に感じたことと同時に留学に来た実感がわいた出来事です。

 そして文化の違いでまだ克服できていないのは、バスルームにバスタブがないことす。ミシガン州の冬はかなり寒いので、日本でバスタブに浸かって体を温めることができるのは、とても幸運なことだと思っています。アメリカの人たちにとって、お風呂は体の汚れを落とすためのものでしかないようです。

 次に、アメリカでの授業で感じた文化の違いについてお話したいと思います。私は現在、語学の授業を2つ、学部の授業を2つ取っていますが、正直なところ、後者2つの授業についていくことが大変だと感じています。というのも、後者2つのクラスには大きなレベル差があるように感じています。前者のクラスでは、5人程度の人数で授業が行われます。終始楽しい雰囲気のクラスで、中国やサウジアラビアからの留学生もいるため、文化に触れる良い機会になっています。2回目の授業では、自分の国についてパワーポイントで発表することになり、その冒頭で自分の血液型について紹介しました。その後の質疑応答で、なぜ血液型を紹介したのかと聞かれたので、日本では多くの人が紹介することが多いですと答えたら驚かれました。隣の中国人留学生は、血液型を紹介することにとても共感してくれて、しかも同じ血液型であることが分かったので仲良くなることができました。このクラスで感じている文化の違いは英語の発音の違いです。アジアの国から人は日本の多くの人が話すような一つ一つ丁寧に発音する感じで聞き取りやすいと感じました。それに対して東南アジアの人とは少し独特な訛があるように感じました。これまでの大学の授業でも英語は国によって発音が異なることは学んできたのですが、実際に会って話をすることでより実感が持てました。その国の文化が現れているようでどんな発音の英語も好きです。

 学部の授業では、ネイティブスピーカーの話すスピードがかなり速いことに気づきました。教授の話はかろうじて理解できるのですが、学生同士のディスカッションになるとついていくのが本当に大変です。また、このクラスでは、アメリカ人と日本人の授業に対する姿勢の違いも感じました。彼らは本当に積極的に発言します。クラス全員で意見を出し合うときにはほとんどの生徒が手を挙げて発言しようとします。驚いたことには誰かが話している最中にもずっと手を挙げている人もいました。この中に入っていくのはすごく勇気がいるのですが準備をしっかりすることで徐々に発言することができているので最後まで続けようと思います。

 

b)マイポートフォリオのプロジェクトの進捗について

この留学の軸として語学力向上と並行しての異文化理解、スポーツを通じてアメリカのスポーツ事情を分析し帰国してからの地元奈良への還元の二つを設定しています。

まず始めの軸では日本語クラブに所属している人と仲良くさせていただいており、日々日本の文化を伝えながらアメリカの文化についても学んでいます。日本といえばと聞くとほとんどがアニメと寿司と答えていたことが今のところ印象に残っています。私はアニメが好きでかなり多くの作品を知っているつもりでしたが自分よりもはるかに詳しい人と出会ったのでその熱量を見習いたいです。同年代の人々だけでなく学部の授業で近くの高校生と小説を通じて意見交換、指導を行うという活動も行いました。おそらくコロナの関係でリモートでの交流だったのですが、私は将来高校の教師を考えているのでもし留学生を受け入れることになったとしてもこの経験が生きると感じています。

そして二つ目の軸に関しては陸上部がこちらの大学にもあったのでそこに所属しながら、大会などにも参加して交流を図っています。まだ所属してから一か月半ほどしか経過していないので学びという点では得られたことは少ないですが、やはりこの大学はスポーツに対する設備がかなり整っています。冬の間は外で走ることができなかったのですが室内競技場が存在したのでそこで練習をしていました。正直高校から陸上を本格的に始めたのですが室内の競技場で走ったのでは初めてかもしれないです。大会で他の大学や他の洲に行くこともあったのですが必ずと言っていいほど他の大学にも室内競技場がありました。なぜこれほどまで充実させることができるのか、もちろん土地の広さや資金の関係が大きいと思いますが教育におけるスポーツの位置づけという観点からもインタビューを行うなどしてこれから分析したいと思います。

帰国報告

留学をしようと思ったきっかけは何ですか。また派遣国(協定大学)を選んだ理由は何ですか。

異なる環境に身を置くことで異文化を知り、自分自身を見つめと思ったからです。また国際的な英語実践力を獲得したいという思いと異文化に対する興味から留学を決意しました。加えてスポーツを通じて海外のスポーツ事情を分析し、帰国してからの地元奈良への還元したく、留学の目標として掲げました。セントラルミシガン大学を選んだ理由は施設が充実していると調べている中で感じたからです。

留学までのプロセスを教えてください。(準備を始めた時期や準備した事など)

勉強面においては、授業で英語を用いた授業を受けてきましたが、並行してTOEFLスコアアップを目標に公式問題集などを使って勉強を進めていました。

時期 準備した事
2020年 10月 派遣決定 TOEFL受験
2021年   9月 春学期の派遣決定 願書提出
10月~11月 学生ビザ取得、航空券購入
12月 壮行会

 

滞在方法を教えてください。

大学内の学生寮で韓国人の生徒と2名で生活していました。

現地での授業時間割を教えてください。

9:00~10:50

Listening and Speaking
 

9:00~10:50

Listening and Speaking
 
 

14:00~15:15

ENG211(English Education
 

14:00~15:15

ENG211

(English Education)
 

15:30~16:45

Reading 

16:00~18:50

EDU 293(Educational Psychology )

15:30~16:45

Reading 

ある一日のタイムテーブルを教えてください。

時間 内容
8:30 起床
9:00~10:45 授業
12:00~13:00 昼食
13:00~15:00 課題
15:00~16:00 学内イベントに参加
17:00~19:00 部活動の練習
19:00~20:00 夕食
20:00~ 自由時間(友達と映画を見る、課題など)
24:00 就寝

留学を終えて自分自身で変化したことを教えてください。

これまでは何かと理由を探して行動に移さなかったことが多かったのですが、留学を終えて何事もやってみようと、積極的に行動できるようになりました。

帰国後の展望を教えてください。

教師になった際に、生徒が英語学習に対するモチベーションが上がるように留学の経験を伝えたいです。

帰国報告(自由レポート)

◎自由レポートタイトル:楽しみを探し続けた留学生活

今回の留学の目標として異文化理解やスポーツ事情の分析を掲げましたが留学全般を通じての自分の中の心構えとしてタイトルにあるように同じことも違いもすべてを楽しむということを行動の軸として生活しました。

 私はこれまで英語学習とスポーツ(主に陸上競技)を自分の中の生活の中心として生きてきました。英語学習ではコミュニケーションの幅を広げたいという理由で、陸上競技はライバルに勝ちたいからという理由で続けてきました。しかし新型コロナウイルスの影響で、オンライン授業への移行、試合、派遣留学の中止などを経験する中でこれまでと同じように向き合うことができずにいました。そこで原因を考えたところ、どこかこれらをすることが自分の中の義務になってしまい楽しむという気持ちがなくなってしまったのではないかと感じるようになりました。

 そこでこの留学は改めて自分の好きなことを違う角度から見つめ直すチャンスだと思い、すべてに楽しみを見出しながら生活しようと決意しました。

 初めての海外生活だったため初日からわからないことだらけでしたがこれまで苦手だった人に頼る、細かく準備をするといったことも充実した留学生活を送るためだと考えればすべてを楽しみに変えることができました。また文化の違いで話がかみ合わないこともありましたが、同じ行事に参加した際は協力してゲームをクリアするなど同じ人間として物事を楽しむといった同じ価値観にも触れることができて一気に壁がなくなった気がしました。

 帰国後もこの気持ちを忘れずに積極的に物事に関わりに行く人生にしようと思います。

留学にかかった費用

留学先:セントラルミシガン大学

留学期間:2022年

留学期間中にかかった費用総額

費用総額 約 132万円

月平均の項目別支出額

支出項目 金額 内訳
授業料等 約 25万円 奈良教育大学へ納金
宿舎費 約 25万円  
食費 約 25万円 週12回のミールプランを利用
交通費 約 22万円  
学用品/図書

約 2万円

 
衣服費 約5000円  
通信費 約 2.5万円  
教養費 0円  
雑費 約 10万円 その他の食費、試合遠征費、ビザ、PCR検査等
医療費 0円  
旅行等 20万円  

特記事項

学期終了後約2週間、ニューヨーク、ワシントンD.C.、シカゴを旅行しました。

帰国報告会 資料

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カテゴリ   :   セントラルミシガン大学 , 海外の協定大学 , 留学体験記
最終更新 : 2022-12-28 09:27