へき地教育・地域創生プログラム ESD・SDGsセンター

ESD・SDGsセンター

奈良教育大学は、学生が興味・関心のある分野を専修等の枠を超えて体系的に学べるよう、各種「特色プログラム」を設けています。
「へき地教育・地域創生プログラム」は、奈良教育大学ESD・SDGsセンターが提供している特色プログラムです。
奈良教育大学と奈良県教育委員会が連携して設けた「へき地教育部会」による科目「山間地教育入門」を中心に、学内外の多様な学習機会をカリキュラム化しました。

Ⅰ プログラムの趣旨・概要

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このプログラムでは、下記のような人材を育みます。
・教員としての基盤的な力量(学級経営、生徒指導、授業力、教科教育、子ども理解など)のもと、ESDとしてのへき地教育と郷土教育(地域学習)を実践する力量を備えた教員
・地域に出て、子どもたちと一緒に地域の未来づくりに取り組む力量を備えた教員
・へき地・小規模校の課題である子どものコミュニケーション能力向上を図るために、ICT をうまく活用できる力量を備えた教員

「へき地」という言葉には一般にマイナスのイメージもありますが、奈良県をはじめ全国・世界の多くは、豊かな自然に恵まれた広大な「へき地」です。へき地やその周辺の小規模校は、自然の中での暮らしの持続を支えるインフラとして重要な存在です。また、日本全体で人口減少や少子高齢化が進む中、へき地にはそれらを早くから経験してきた「課題先進地」としての蓄積があり、社会を持続可能にするためのヒントに満ちています。しかし、へき地やそこの学校の様子は、都市部だけ見ていてもわかりません。
へき地(山間地・離島など)から積極的に学び、全国各地で地域の多様性を活かした未来志向の教育を実践する技量を身につけましょう。

 Ⅱ 履修条件・申請方法・説明会

1.履修条件
  奈良教育大学のすべての学年の学生(学部生・大学院生)を対象としています。人数制限はありません。
2.申請方法と説明会
  まず、Teamsの「へき地教育・地域創生プログラム」チームのメンバーになってください。チームコードはihh010pです。
  説明会は4月 17日 (水)⋅18:30~19:30に、このチームでオンライン実施します。
  「山間地教育入門」の初回授業を兼ねます。
  昨年度から本プログラムを履修している人の説明会参加は任意です。
  本プログラムに関するその後のお知らせは、基本的にすべてTeams上でおこないます。

Ⅲ 履修方法

数年かけての履修でも1年間のみ(時間の都合がつけば)の履修でも修了できます。
ただし、教員採用試験で活用するためには、3回生の年度までの修了が望ましいです。
本プログラムは、下記の1~3で構成されています。

1.所定の科目の単位修得
2.へき地・小規模校教育実践への参画
3.へき地教育関連イベントへの参加

1.所定の科目の単位修得
◎必修科目
・山間地教育入門 …前期の科目。2単位。1回生~(何回生で履修しても構いません)。

◎選択必修科目(下記の①・②から各1科目以上。「山間地教育入門」受講前の履修もOK)
①未来志向でへき地を理解する科目
・フィールドワークで地域に学ぶ(前期・後期それぞれの設置科目。2単位。1回生~)
・自然と地域の未来を探る(後期の科目。2単位。1回生~。旧「地域生態論」)

②郷土教育(地域学習)に関する科目
・ESDと生活科・総合的な学習の時間(後期の科目。2単位。1回生~)
・教育史特講(前期の科目。2単位。2回生~)
・地域文化論(前期の科目。2単位。3回生~)

2.へき地・小規模校教育実践への参画(下記のいずれか1つ以上を達成)
・へき地・小規模校を含む学校間交流などの企画・実施
 …学生有志が既に立ち上げている、奈良県の南部と北部の子どもたちの交流を進めるプロジェクトへの参画。それとは別の新たなプロジェクトも歓迎します。

・へき地・小規模校教育に関する研究や、へき地の地域創生に関する研究の実施  
 …論文・レポートの公表や成果発表をおこなった場合に対象とします。内容や進め方などは、お気軽に本プログラム担当教員に相談してください。

・「大台ヶ原・大峯山・大杉谷ユネスコエコパーク」における教員向け現地エクスカーションの企画・実施  
 …奈良県と三重県とにまたがるユネスコエコパークを活用した教育活動を推進するためのプロジェクトです。希望者は教員の河本に相談してください。

・「学校フィールド演習Ⅱ(学校インターンシップ)」(3回生~)を奈良市内のへき地・小規模校をフィールドにして単位修得  
 …小規模校や山間部の学校をフィールドとした場合に対象にします。お世話になる学校が該当するかどうかは、本プログラム担当教員に相談してください。

・へき地・小規模校における教育実習(母校実習の場合など)の修了  
 …実習先の学校が該当するかどうかは、本プログラム担当教員に相談してください。

・その他、ESD・SDGs センター運営委員会で認められた内容

3.へき地教育関連イベントへの参加(下記に計5回以上参加)
・「森と水の源流館 授業づくりセミナー」
 …年5回程度あります。近畿ESD コンソーシアムが開催。現職教員とともに学びます。
  これまでの例→ https://kinkiesd.xsrv.jp/activities/seminar02

・へき地・小規模校教育推進フォーラム、へき地・小規模校教育推進講演会
 …年2~3 回程度あります。北海道教育大学へき地・小規模校教育研究センターが開催。
  これまでの例→ https://www.hokkyodai.ac.jp/edu_center_remoteplace/forum/

・全国へき地教育研究大会(年1 回)や各地方のへき地教育研究大会等
 …全国大会は年1回10 月ごろ。地方ブロックの大会はそれぞれ年1 回9 月~11 月ごろ。全国へき地教育研究連盟等が開催。基本的に現職教員向けですが、学生のオンライン参加等について明示されていない場合は担当教員から問い合わせ、履修者にお知らせします。
  これまでの例→ http://www.zenhekiren.net/info/

・その他、関係教員が紹介するイベント
 …へき地・小規模校教育に関係するイベント(教員研修等)の情報を新たに得た場合は、随時Teams にてお知らせします。基本的にそれらはすべて対象です。

Ⅳ.修了の判定

修了判定に必要とされる要件は次の3つです。
1.所定の科目の単位の修得
2.へき地教育実践への参画で作成したポートフォリオ
3.へき地教育関連イベントへの参加で作成したポートフォリオ

認定は、10 月末と3 月末の年2 回、チャンスがあります。
10 月末の認定を希望する場合は、要件2及び3の提出締切は9 月末日です。
3 月末の認定を希望する場合は、要件2及び3の提出締切は1 月末日です。
いずれの場合も、要件1 を確認し、書類審査をおこなったうえで、「へき地教育ティーチャー(奈良教育大学)」の認定証を授与します。

Ⅴ.へき地教育・地域創生プログラム担当教員

板橋孝幸
中澤静男
河本大地

 

上記の内容は、「履修の手引き」と同じです。
PDFファイルをこちらからダウンロードできます。