12月12日(土)に本学大講義室にてシンポジウム「教員養成大学におけるグローバル人材育成」(学長裁量経費プロジェクト)が開催されました。このシンポジウムは2回シリーズで行われ、第1回にあたる今回の「言語文化教育におけるグローバル人材育成」では、言語文化教育に焦点を当てて、教員養成大学としてのグローバル人材とは何か、その育成のために何が必要かについて考えました。 本学学生を含む約100名の方にご参加いただき、有意義な情報共有と意見交換が行われました。 講演の細川英雄氏(言語文化教育センター主宰、早稲田大学名誉教授)は、高校生を対象とした自分誌記述活動の実践を踏まえて、「ことばの学び」が「言語を習得する」ことではなく、「ことばによって活動する」ことで一人一人がアイデンティティを自ら形成・実現していくことであると述べ、そのことばの活動を軸に、言語教育においても、他者を受け止め、対話を展開する場を形成する必要性があると述べられました。また、言語や文化はハイブリッドなものであり、「一人一人違う」されど「人はみな同じ」という前提のもと、自己を発信する、他者を認める、社会協働参加への意識をもつことが「グローバル人材」への第一歩であるという認識を提示されました。 続く、実践報告「留学生教育と連動した言語文化教育の実践」では、2015年度前期に開講された英語教育専修専門科目「異文化理解研究」と留学生向け科目「現代日本論」の合同授業の実践において、履修生が「異文化・異言語の壁」をどう捉えたかが紹介されました。また実践報告「附属小学校「「言語・文化」の実践」では、中学以降の外国語教育の土台としての外国語活動「言語・文化」の実践で、附小児童・教員がどのような気づきや学びを得たかについて報告が行われました。 4時間にわたる長時間のシンポジウムでしたが、本学の言語文化教育とグローバル人材育成について考える上で、非常に有意義な機会になりました。 なお、第2回シンポジウム2016年年3月19日(土)に開催予定です。詳細は後日ご案内します。みなさま、奮ってご参加ください。