附属中学校にてKEK出前授業を実施(平成23年2月9日) 理数教育研究センター

理数教育研究センター

理数教育研究センターの先端科学教育部門では、茨城県つくば市の高エネルギー加速器研究機構(KEK)による出前授業プログラム「KEKキャラバン」の推進に協力しています。このプログラムでは、KEKの研究者が学校に出向き、加速器を用いた素粒子実験など、KEKで行われている研究についての授業を行います。
本センターは、KEKと連携し、中高生にもわかりやすい授業作りの提案や、教材の開発に取り組んでいます。
この活動の一環として、平成23年2月9日(水)、附属中学校で出前事業を実施しました。KEKの素粒子原子核研究所の坪山透氏を講師に迎え、中学生3年生の4クラスを対象に「宇宙のはじまり」をテーマとした授業を行いました。今回は、学校での理科の授業とのつながりを考慮し、単元「地球と宇宙」で銀河系について学習した後に、出前授業を実施しました。
授業では、宇宙の膨張と宇宙にははじまりがあること、ビッグバンについての説明がありました。宇宙は小さな点から始まったので、宇宙を理解するためには素粒子の振る舞いがとても重要であり、素粒子の研究が宇宙の鍵を解くことになるという話に、生徒たちは熱心に耳を傾けていました。また、小林・益川氏のノーベル賞の話や、ダークマター、ダークエネルギー、パラレルワールド、ブラックホールについてなど、生徒が興味を持ちそうな話題がいくつか取り上げられました。
生徒からは、「目にも見えない素粒子からとても大きな宇宙のことをかんがえることができるなんてすごいなと思った。」「宇宙のはじまりや、今も広がっていることを知り、驚きました。宇宙の先(果て)には何があるのか、知りたいと思いました。」といった感想が寄せられ、宇宙にますます興味を持ったようです。また、「小林さん・益川さんのノーベル賞をとった理由が全然分からなかったけど今回の授業でなんとなくだけれどわかった。」といった意見もありました。



授業の様子。講師はKEKの坪山氏

<参考>

KEKキャラバン