奈良教育大学理数教育研究センターでは、平成26年3月4日に曽爾中学校で「ウィンタースクール2014 イン 曽爾」を開催しました。曽爾中学校の生徒に理科・数学を楽しく学んでもらえるよう、新理数1・2・3回生が協力して工夫を凝らした理科実験・数学実験を行いました。また、家庭科を専攻する有志学生・教員の指導の下、飾り巻き寿司作りを全校生徒と行い、想像力や創造力、デザイン力、協調性を養うとともに、日本の食文化について学びました。
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開校式ではまず、曽爾中学校鈴木校長先生からお言葉を頂き、引き続き松山センター長より挨拶がありました。その後、曽爾中学校生徒代表、新理数2回生代表の挨拶の交換が行われました。
折り紙の特に折り鶴を題材にし、折り紙から見える数学についての授業を行いました。正方形の折り紙で折り鶴を折ることができるのならば、折り紙の形を変えた正六角形では折り鶴を折ることはできるのかということを生徒と一緒に考えました。実際に手を動かして積極的に考えている生徒の姿が印象的でした。身近なものの中に潜む数学的事象に少しでも興味を持つきっかけになってほしいと思います。
数学を使ってウールワースというゲームの必勝法を考えました。生徒はペアで何度もゲームを行い、どうすれば勝てるのか考える様子が見られました。序盤では必勝法に気づいていても自信が持てない生徒がいましたが、勝負を記録したり、起こりうる場合を全て書き出す活動を通して自分の考えに自信を持つことができていました。生徒の発想は予想以上で、授業者も多くの学びを得ることができました。
原子の構造に触れ、エネルギーの遷移の関係から原子ごとの炎の色が違うことを学んでもらいました。実験では、簡単な装置で炎色反応を体験して、視覚的に色の違いを確認して学びを深めてもらいました。火を使う実験であったために十分注意を呼びかけた結果事故もなく無事終えることができました。最後に、十色弱の炎色反応を同時に見てもらい、児童たちが予想以上に感動してくれていたのでよかったと思います。
私たちの班では、ペットボトルやドライアイスなどの簡単に手に入れることのできる素材を用いて、雪の結晶を作成する授業を行いました。授業のはじめに大きな雪の結晶を見たのち、実験装置の作成、実験、説明という流れで行いました。 生徒の感想は、「初めて雪の結晶を作った」「髪の毛でも雪の結晶はできるの」 などがあり、自分の手で雪の結晶を作成し、見ることで生徒がいろいろと考えることができました。
家庭科/理科 有志学生が全中学生・全教職員を対象に実施しました。
平面図から立体を考える数学的な思考と調理学実習をリンクさせて授業を計画しました。授業では、「おはな」「おひなさま」「ちょうちょう」「くるま」「うさぎ」、曽爾中学校の「曽」の図柄をみて、「この切り口の巻き寿司をつくるためには、海苔の上にどのようにご飯と具材をおいて巻けばよいのだろうか」を考えながら巻き寿司をつくりました。また、みんなの自由な発想で創作する時間も設けました。 授業を通して「食」のワクワク感や奥深さを伝えることはできたと思います。しかし、科学的な視点からの切込みやまとめが弱い点、学生側の意欲の差がグループ学習の進行に影響を与えた点は課題として残りました。