附属中学校3年生が理数教育研究センターを訪問(平成30年9月7日) 理数教育研究センター

理数教育研究センター

9月7日(金)に奈良教育大学附属中学校3年生が「総合的な学習の時間」に行っている「研究室訪問(特別講座)」で理数教育研究センターを訪問しました。

伊藤直治副センター長:ほうき立て遊びの数理とその応用
学校で掃除が終わった後、ほうきを逆さにして掌の上に立ててバランスをとり、 遊んだことはありませんか。もしくは、雨上がりに、傘の先を掌に乗せてバランスをとって、遊びながら帰ったことはありませんか。この講座では、そのようなほうき立て遊びや傘立て遊びを機械にさせることを 考えてみました。そこには皆さんが学んでいる数学の内容が関係して いることが分かります。さらに、その先にある応用についてみてみると、ロボットやちょっとめずらしい乗り物との関係も見えてきます。

  

山崎祥子教授:私たちの周りの有機化合物について
私たちの周りにある日用品や医薬品、衣料、食物などは有機化合物からできているものが多いです。有機化合物の性質、構造、反応、合成について解説しました。 実験室、測定機器の見学も行いました。

  

近藤 裕教授:算数を教える側に立ってみよう
みなさんは算数の問題はスラスラ解けるでしょう。問題がスラスラ解ける人は、教えることもスラスラできるのでしょうか?一緒に考えてみました。

  

信川正順准教授:見えない光で宇宙を観る
夜、空を見上げると宇宙には無数の星が存在していることがわかります。大きな望遠鏡を使うと、より暗い、より遠い星や銀河を観ることができます。しかし、それだけで宇宙の全てがわかるわけではありません。宇宙からは私たちが見える光(=可視光)以外に、赤外線や紫外線、電波、エックス線など様々な種類の光がやってきています。中でも、エックス線は100万度以上の高温物質から出てくるので、ブラックホールなど高エネルギー活動をしている天体を直接観ることができます。宇宙からのエックス線を見るためには、特別な望遠鏡が必要です。しかし、そのような望遠鏡は市販されていません。現在、日本では奈良教育大学を含む多くの大学・研究機関が協力して、新しいエックス線天体望遠鏡を開発しています。本講座では、開発の様子と、関連する宇宙観測の最前線について紹介しました。