「サマースクール2008イン曽爾」DCV発表会 - 奈良教育大学

「サマースクール2008イン曽爾」DCV発表会 奈良教育大学

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「サマースクール2008イン曽爾」DCV発表会

10月29日(水)に奈良教育大学情報館にて、サマースクール2008イン曽爾のDCV発表会を行いました。曽爾で行った科学実験について各班15分程度、成果を発表しました。今後の反省点・感想などさまざまな意見交換をし、次回のウィンタースクール曽爾に向けて役立つ貴重な経験をしました。

色素のパワーで花実染め! ~オリジナルカラーハンカチを作ろう!~

ナスの皮、ヨモギ、トマト、イチジク。ザクロ、コスモス、タマネギの皮を用いてオリジナルカラーハンカチを作りました。染める時に使用する豆乳、ミョウバンの役割について学び、どんな植物がどんな色になるのか、どんなしぼり方からどんな模様ができるのかを体験しました。
花実により染まり方にばらつきがあったり、予想とは違う色に染まったりしましたが、小学生の児童達はとても喜んでいました。

反省・感想

  • 自分たちが児童たちと接することで、教育の現場をリアルな視点で体験でき、 勉強になったことはもちろんのこと、自己満足ではなく、何よりも児童達自身に楽しんで学んで帰ってもらえたことがよかった。パワーポイントや、ワークシートなど、力を入れて作成した甲斐があった。
  • 当然のことだが、児童達を無事に・安全に、ケガなく最後まで指導できた。
  • このサマースール2008に参加させて頂き、大変勉強になりました。ありがとうございました。僕達自身が、この曽爾で得たたくさんの事を、これからの活動・考えに活かしていきたいと思います。

    

世界一よく飛ぶ紙飛行機!?

世界一よく飛ぶ紙飛行機!?の作り方を紹介し、みんなで飛ばしました。小学生はよく飛ぶと言うことで長い距離を飛ぶものだと思っていたようでしたが、私達がこの時間に準備したものは長い時間飛ぶものだったので少しがっかりした子もいたようでした。翌日に違う形の紙飛行機を作り、実際に紙飛行機を飛ばし始めるとよく飛んだのでみんな楽しそうでした。
小学1,2年生には簡単な折り方で完成できるものに変更して授業を行いましたが、思ったよりも早くできたので難しいものにも挑戦しました。上手にできる子がほとんどで反応もよく、素直に楽しんでくれました。

反省・感想

  • 今回、ウィンタースクール2008以来の児童に対して実際に授業をする機会だったが、改めて難しいものだと言うことを痛感した。1日目を終えて改善する点がたくさん出てきて、日を追うごとによくする事ができたが、実際に自分自身が教師になったとき、授業と言うものは1発勝負であって、次よくできれば良いと言うものではないと思うので十分な準備と言うものが不可欠だと感じた。
  • 学年、性別によって授業に対する反応がまちまちで、それぞれの子供が納得する声かけをするには子供の心の発達についても十分な理解が大切であると感じた。
  • これからは楽しいで終わらず、このような遊びにでも「何で起こるのだろう?」と疑問を持ってもらえて子供たち自身で理由を知ろうとしていけるような授業を行っていきたいと思う。

    

「柔らかい」立体を作ろう!

まだ謎に包まれている「カライドサイクル」という、柔らかい立体を厚紙で作りました。カライドサイクルとは、正四面体をつないでつくったリング状の物体で、中心から外側に向かって(あるいは反対向きに)、くるくると回転させることができます。なぜ回るかは数学的に証明されていませんが、中学生には正四面体が偶数なら回り、奇数なら回らないという事を教えました。出来上がり時間に個人差があり、早く出来た子には色塗りをしてもらったりして対応しました。

反省・感想

  • 一回の授業をするにあたってかなり具体的な準備が必要である。あらかじめ起こりうるであろうことを想定して、対応策を考えておく。
  • 授業では子どもたちの興味を引くのが大変で、とても良い経験になりました。
  • 今回のサマースクールで私は、授業とはかなり多くの準備の上に行われているのだと知らされました。

    

ガードナーの帯を作ろう

数学者が考案した「ガードナーの帯」を実際に厚紙で作ってみました。授業に時間をかけすぎたり、時間配分が難しかったが、低学年や作るのが遅い子供には横について手伝うことに徹底したり、早く終わった子供には折り紙で立方体を作っていてもらい、時間が余った時は折りたたみレースを行いました。レースでは全員を6・7人の5チームに分け、奈良教育大生チームを合わせた6チームでトーナメントを行いました。子供達はとても楽しんでいました。

反省・感想

  • このサマースクールを通して色々な事を肌で感じる事が出来ました。普段、大学で授業を受けているだけでは体験できない授業の雰囲気だとか間合いだとか、発言の良し悪しだとか、為になる企画だったと思います。小学生の反応の一つ一つが新鮮で、とても楽しかったです。
  • 実際に自分たちで授業を作りあげていくことが、いかに難しいかが、サマースクールを通して分かりました。授業の進め方や時間配分は、特に生徒とのやりとりによって異なるので、時間が余ったら何をするかなど余裕をもって授業をすると良いと思いました。二日目も同じ生徒が来てくれたり、楽しそうに作ったり考えたりしてくれていたので、私も楽しかったです。
  • 事前に計画をねっていても、今回のように時間がかかりすぎたり、余ったりということがあり、授業中はその場の空気にあわせて臨機応変に対応することが必要だと思いました。算数や数学の美しさにふれて「すごい!」と感動している子供の姿には、すばらしいものがあり、その姿を見ることが私たちの幸せだと思います。

    

シュワシュワしたラムネを作ろう

授業ではテキストの穴埋めを行い、炭酸水素ナトリウムの分解反応について学びました。ラムネ作りでは粉を混ぜる際の水加減により粉が固まらなかったり、ベチャベチャになったりと、形や味にばらつきが出てしまいました。しかし大きな失敗も無く無事に成功し、作ったラムネを皆で食べました。子供たちは化学についての興味・関心を持ち質問をどんどんしてくれ、みんな実験そのものを楽しんでくれていました。

反省・感想

  • クエン酸への生徒の反応が思いのほか良くて楽しかったです。こうして実際に中学生とふれあう機会があることに、先導理数生で良かったと思いました。
  • 用意していた材料(粉)が足りなくて、急いで分量を測って作ってみたら苦かったりとハプニングもあったけど、大きな失敗もなく楽しかったです。
  • 実験の中でまだまだ至らない点がいっぱいありましたが、子供たちの反応もよくて楽しんでもらえたことがとてもよかったと思いました。

    

水が一瞬にして氷に!!過冷却について学ぼう

過冷却という現象について学び、実際に実験しました。予備実験で、水では試験管使用ならほぼ成功しましたが、ジュースでは若干シャーベット状にはなったが全く成功することはなかった。本番では、初日は成功率が低かったが冷やす時間配分などを工夫したので1日ごとに成功率が上がりました。ただ、ジュースをシャーベットにする事ができなかった事が残念でした。

反省・感想

  • 冷やしている時間、子供への対応を考えてなかった。
  • 準備不足(予備実験、模擬授業が少ない)。
  • 予備案(過冷却実験以外の)があっても良かったのかも。

    

百発百中クッションボール

百発百中の奇跡(軌跡)。楕円の性質を利用した工作をしました。最初、見かけは上手に出来ていたが成功率は30%程度で、壁の付け方や台紙の変更(布→フェルト)など工夫すると成功率が50%程度に上がりました。しかし、失敗の比率が高く二日通して、数学の面白さを完全に伝えることは出来なかった事が残念でした。

反省・感想

  • 工作の要素が大きかったので、楽しく活動することができた。
  • 理論が曖昧になってしまうという、数学ではやってはいけない状態になってしまった。自分達の知識を過信していた。常に確認をすることは必要。今回のミスを通してまた一つ、大事なことを学べたと思う。