「サマースクール2015イン曽爾」DCV発表会 - 奈良教育大学

「サマースクール2015イン曽爾」DCV発表会 奈良教育大学

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「サマースクール2015イン曽爾」DCV発表会

10月21日(水)に奈良教育大学地学実験室にて、サマースクール2015イン曽爾のDCV発表会を行いました。曽爾で行った科学・数学実験について、成果を発表しました。今後の反省点・感想などさまざまな意見交換をし、ウィンタースクール2016イン曽爾に向けて役立つ貴重な経験をしました。

大きさで値段が変わるおもちゃ屋さんで買い物しよう

「ブロックの数で値段の決まるおもちゃ」の値段を考える授業を行いました。授業は、グループワークを軸に展開しました。児童には、実際におもちゃに触れて考えることで、ただやみくもにブロックをひとつひとつ数えるのではなく、ブロックを分解・合体して、工夫して数を数えるということを実感してもらいました。さらに、ブロックを使い自分の考えを他の児童に説明するということにも挑戦してもらい、児童たちは、しっかり自分の考えを発表していました。一生懸命取り組んでいる児童の姿が、印象的でした。

反省・感想

  • 主目的に一貫性がなかった。
  • 自動の発言に対する反応ができなかった。
  • 児童が楽しそうに取り組む姿を見ることができてよかった。

    

温度差をエネルギーに!

ペルチェ素子という特殊な板を使って、温度差発電の授業を行いました。授業の後半には、温度差発電によってミニカーを走らせる対決をし、楽しみながら実験を行うことができました。また、各チームでたくさん発電するための方法を模索する活動を通して、みんなで意見を出しあい、試行錯誤する面白さを感じてもらえたのではないでしょうか。

反省・感想

  • 物品の不備が出てしまった。
  • 授業内容が多くなってしまい、主題がはっきりしなかった。
  • 各チームで協力して話し合いや実験に取り組むことができてよかった。

    

ラブリーな野菜と果物の植物学

野菜や果物の「実」は全て同じ構造をしているのか、それとも異なる構造なのかを、ミニトマト、ゴーヤ、キュウリ、リンゴの観察によって確かめるという授業を行いました。子供たちは真剣な眼差しで観察し、多種多様な構造をもつ果実について関心を抱いてくれました。また、授業の最後に、授業で習ったことを使って、スイカの構造を説明しようという応用問題を子供たちに考えてもらいました。

反省・感想

  • スケッチを共有できる時間を取れればなおよかったと思いました。
  • 植物学における専門用語を教える意味をもっと深く考えることが必要だったと感じました。
  • 終始和やかな雰囲気で授業をすることができたと思います。

    

くずすな!ブロックタワー!

この授業では、ジェンガを用いて授業を行いました。重心の位置や転倒について知ることによって、ジェンガが必ず崩れる場所について理解することができます。児童は、必ず崩れるブロックに気づき、ジェンガを行えるようになっていました。

反省・感想

  • 重心をつかって指導したが、重心の性質までは指導が及ばなかった。重心の性質を指導できるような指導法を考えていきたい。
  • 指導前後でジェンガの取り組み方が変化した。抜き方に変化が見て取れて良かった。
  • 児童が手元で実験できるように工夫をしたが、時間的にオーバーしてしまった。児童が手元で試行できつつも、時間内に終わることができる内容にしたい。

    

たたけ!ダイラタンシー

片栗粉と水を混ぜるとできる「ダイラタント流体」を用いて授業を行いました。ダイラタント流体の特徴である、すばやく力を加えたときにかたく感じ、ゆっくり力を加えたときには柔らかく感じる性質を実際に触って感じることができました。子どもたちも積極的に実験をすることができていました。

反省・感想

  • 子どもたちの意見を聞きながら授業を進めることができました。
  • 片栗粉と水だけで不思議な性質のものができることを知り、子どもたちはその性質を粒子モデルで理解することができていました。
  • 実験結果を感覚に頼るものになってしまったので、定量的な実験での授業も考えたいと思いました。

長さを工夫して測ろう

長さの量感を養う活動として今回は「歩測」を用い、50mを測りました。運動場で行い、児童は普段行っている50m走はどのくらいの長さなのか改めて実感していました。また、手を用いた測り方も学びました。これから日常の様々な場面で活用してほしいと考えています。

反省・感想

  • 実際に体を動かして距離をはかり量感を養うことにより、算数の楽しさを感じてもらえた。
  • 児童が率先して活動してくれたため、予想していた時間よりも早く活動が進み、次の活動をその場で考えることになった。
  • 50mをはかるだけで終わらず、より長い距離を測る活動を行うべきであった。

カエルの解剖

身近な生物であるカエルの解剖を行い、観察や実験を通してカエルの体のつくりとはたらきを学習する授業を行いました。カエルとヒトの体のつくりの類似点や相違点を観察させることで、体の不思議や驚き、命の大切さを体験させることができました。

反省・感想

  • 授業内容が授業時間内に十分収まったとともに、生徒の興味関心に応じた観察・実験の進行ができた。
  • 授業内容以外のカエルや人体の知識を身に付けておく必要があった。
  • 解剖が苦手な生徒でも取り組める活動について考えておくべきだった。

テストの言い訳を考えよう

定期テストの「平均値と順位」を題材に授業をしました。生徒にとって身近な定期テストを題材にすることによって、学習へのハードルを下げることができ、意欲的に考えることができていました。また、「仮定を満たすのはどのような場合があるのだろうか」と主体的に考えている姿が印象的でした。今回の授業によって、生徒が、日常でよく扱う平均についての違った一面を感じることができました。1年生から3年生の多くの生徒が問題を「自分だったらどう考えるか」と一生懸命考えていました。

反省・感想

  • 「なぜそう言えるのか」と根拠を考える姿が多くみられ、ねらい通りであった。
  • 2日目の授業のクオリティを初日に出すことができていなかった。
  • こちらが用意した問題が生徒の考えたい問題になっていないものが少なからず存在した。