※所属および記事の内容は、作成当時(令和7年度)のものです。
私は本学の書道教育専修に4年間所属したのち、本学大学院修士課程に進学することを決めました。現在は仮名書道を専門に研究しています。
私が奈良教育大学の修士課程に進学したきっかけは2つあります。
一つ目は、学部生のころに本学大学院修士課程について、同じゼミの先輩などからお話を伺う機会があり、興味を持ったことです。
二つ目は、大学を卒業してすぐに教壇に立つことに不安があったことです。学部生のときから教員になることを志望していました。しかし、実際に教員として教壇に立ったときに、より専門性の高い授業にするための知識や技能が足りないと感じていたため、自身の研究を深め、多角的な視点で学びを得られる本学修士課程への進学を決意しました。
【研究について】
私は平安時代の仮名文字の研究をしています。同時代の書道の作品や資料を知るには、実物を目にすることが一番大切なことだと考えており、休日に博物館や美術館を訪れています。ゼミでの活動においても、実物の筆跡調査などをおこない、学部のとき以上に専門性の高い学びを得ています。
【授業について】
修士課程の必修授業として、「世界の中の奈良—文化を知り・つなぎ・伝える―」という科目があります。修士課程の先生方がオムニバス形式でそれぞれ専門分野に関連させ、奈良の地を巡るフィールドワーク中心の授業で、毎週楽しみにしながら授業を受けています。文化財が多く残る奈良だからこそ可能な多くの経験を通じて、自身の専門分野を深化させることができています。
【普段の院生生活について】
大学院では、ひとりで研究に没頭するものと考えていましたが、そんなことはありません。本修士課程には、他大学や他学部からの進学者、教職・社会人経験者、外国人留学生など社会的・文化的な背景が異なる人たちと共に学ぶことができ、自分にはなかった考え方や新たな課題の発見があり、学生同士で良い刺激を受け合っています。空き時間や食事の際も共に過ごすことが多く、良い仲間にめぐり会えたと思っています。
学部時代の同級生がすでに社会人として働いており、自分は社会に出ることが遅れるという不安もありましたが、学部生や他の大学院では得難い経験ができていることから、今では本学の修士課程に進学できてよかったと思っています。 みなさんも、ぜひ、本学大学院への進学を考えてみてください。