平成27年度奈良教育大学卒業式・修了式 学長告辞 - 奈良教育大学

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平成27年度奈良教育大学卒業式・修了式 学長告辞

 本日ここに、長友前学長先生をはじめ、名誉教授の先生方、後援会・同窓会の会長様、ご臨席のもと、また、多数のご家族、並びに関係者の皆様にご参加いただき、奈良教育大学 平成27年度 卒業式及び修了式を挙行できますことは、奈良教育大学教職員の大きな喜びであります。
 教職員を代表して、卒業、修了される皆さんに、心よりお祝いを申し上げます。おめでとうございます。
 また、ご家族や関係者の皆さまにもお祝い申しあげますともに、多数ご出席いただいきましたことに感謝申し上げます。ありがとうございます。

 さて、本日、教育学部を卒業される方は263名、大学院教育学研究科を修了される方は64名、また、特別支援教育特別専攻科を修了される方は12名、以上、339名の方々が、本日の晴れの日を迎えられました。
 各人の奮闘努力の結果であります。まず、そのことに、「いろいろ頑張ったな」と自分で自分自身を褒めてください。その自尊心を心に刻んで大切にしてください。
 それとともに、今日の日を迎えられたことが、ご家族や学友の支援、教職員のご指導あってのことと、本日、改めて、「ありがとうございました」と心に留めてください。
 この2つの心をもって、この学舎から、大きく、社会に飛び立っていってください。飛び立っていく先は、それぞれ違いますが、この2つの心をいつまでも大切にして歩んでいけば、それぞれの地での大いなるご活躍が待っているかと思います。
 どうか、ここまで歩んで来た自分自身に誇りと自信をもって、背筋を伸ばして前に進んでいってください。

 さて、昨年秋、10月5日に、大村智 北里大学特別栄誉教授がノーベル生理学・医学賞に選ばれました。また、その翌日の6日には、梶田隆章 東京大学宇宙線研究所所長が、ノーベル物理学賞に選ばれました。この2日続けての朗報に日本中が沸きました。日本の大学の研究水準の高さを、私も大学人のひとりとして、心強くまたうれしく思いました。

 新聞、テレビは、お二人がいわゆる地方の大学のご出身であることを、大きく取り上げました。奈良教育大学も地方の大学ですから、中央中心のこの社会の中で、大変心強く感じました。地方の時代が来た、地方創生と言われる時代が来た、と感じたわけです。

 10月からこの学長の任につきました私は、このことをある著名な研究者との対談の機会にお話しましたら、「それはちょっと違う」と言われてしまいました。

 その方は、ノーベル賞受賞者は、皆、小学校、中学校で学び、そこを卒業していることに目を向けるべきだ、ノーベル賞受賞者の方々は、その小学校、中学校できっとすばらしい「学び」、ただ知識を蓄積するだけの学びではない「学び」を体験され、それがノーベル賞につながったのではないかと、述べられました。

 奈良教育大学は、その小学校や中学校の先生を育てている大学なのだから、奈良教育大学は、ノーベル賞受賞者を育てている大学なのですよ。そのようなご指摘でした。

 ここに、私は2つのことをみなさんと共有し、大切にしたいと思うのです。

  • ひとつは、既成のものごとの考え方に、はまりきってはダメだと言うことです。
  • ふたつには、子どもたちにとっての小学校や中学校での「学び」の大切さです。

 そして、先に申し上げた

  • 「自分を褒める気持ち」 自尊心
  • 感謝の気持ち
  • 「既成の考え方にとらわれない考え方」 クリティカルシンキング
  • 幼稚園、小学校、中学校などの教育の重要性

 この4つを、みなさんを送る言葉としたいと思います。また、地方の大学、大きい大学、小さい大学と言うことではなく、「教育の大学」、「教育大学」を母校とすることをいつまでも大切にして歩んで行ってください。

以上、告辞とさせていただきます。

平成28年3月25日  奈良教育大学長  加藤 久雄

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