
※所属および記事の内容は、作成当時(令和7年度)のものです。
大学院進学を決めたきっかけは、教師として子どもたちにうまく指導していけるだろうかという不安を感じたことでした。
大学の4年間では、将来の選択肢を広げるために複数の教員免許を取得することを目指し、幅広い分野で学んできました。特別支援学校での教育実習を経て、子どもたちの実態に合わせた指導や支援を展開することのできる特別支援教育により強い関心を抱くようになりましたが、実際に子どもたち一人ひとりと向き合うためには、より専門的な知識と実践力が必要だと実感しました。また、これまで十分に取り組むことができなかった「摂食指導」について研究を通して知識を深め、教師になった際に子どもたちの成長を支えていきたいと思い、大学院進学を決意しました。
大学院1回生では、講義と学校実習を通して多くの学びを得ることができました。講義では、学校での実践経験が豊富な現職教員の院生の方とともに学ぶことで、学校教育の課題や教育の現状や課題について理解を深めることができました。学級経営や生徒指導、子どもの心理、不登校支援、インクルーシブ教育など、現場で直接活かせる講義内容が多く、実践的な学びとなりました。
学校実習では、特別支援学校での教育活動に携わり、子どもたちと長期間関わる中で信頼関係の築き方や指導や支援の在り方について考える機会となりました。また、実習を通して、学校生活全体での教員同士の連携の重要性を実感するとともに、様々な先生方の多様な考え方に触れることができました。大学院での実習は教員免許を取得している立場で臨む分、責任を伴う場面もありましたが、多くの支援や助言をいただきながら貴重な経験を積むことができました。
大学院2回生である今年は、特別支援学校で教諭として勤務しながら「摂食指導」について研究を進めています。研究で得た知識や視点を日々の実践に活かすことで、子どもたちへの支援の方法を見直したり、課題の解決に向けた新たな取り組みを考えたりする力につながっています。

私自身、現在教師として子どもに指導をしていますが、思うようにいかないことやこれでいいのかと不安に感じることもあります。しかし、教職大学院で学んだ知識や経験、課題に向き合い試行錯誤する力は実践の中でも発揮されていると思います。自らの関心や課題にじっくり向き合うことのできる大学院での2年間をぜひ、皆さんも選択肢の一つとして検討してみてください。