学位授与方針及び教育課程編成・実施方針 - 奈良教育大学

学位授与方針及び教育課程編成・実施方針 大学紹介

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奈良教育大学 教育学部・大学院教育学研究科
学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)及び教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

教育学部

【平成31年度以降入学者】

学校教育教員養成課程

学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

教育学部では、次の5つの能力を規準に各授業科目の単位認定を行い、必要単位数を取得した者に学位を授与します。

1.現代社会の課題を把握し、教育を構想する力【教育構想力】
現代日本の社会と学校教育に関する幅広い知識をもとに、現代的な教育課題に対応した教育活動を構想することができる

2.子どもの発達と学習を理解する力【子ども理解力】
人間の成長・発達と学習に関する基礎的な知識をもとに、幼児児童生徒の成長・発達を促す教育実践のあり方をイメージすることができる

3.専門的に指導をする力【専門的指導力】
集団と個に対する指導・支援に関する基礎的な知識・技能及び各教科等の内容・教材に関する専門的な知識・技能をもとに、学校現場における適切な指導・支援の方法を計画・実施することができる

4.多様な人とつながる力【コミュニケーション力】
学校関係者(保護者・地域住民・同僚教員・管理職など)に関する基礎的な知識をもとに、幼児児童生徒の教育を巡って適切に関わることができる

5.自らの教職キャリアを切り拓く力【職能成長力】
教員としての使命感と子どもに対する愛情にもとづき、自らの教員としての生き方・あり方を自己決定するとともに、教職をめぐる新たな課題に粘り強く立ち向かいながら、自己実現をはかることができる

教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

教育学部では、「人を育てる」という教職の素晴しさや魅力を感じながら、学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)に掲げた「5つの能力」を身に付けていくことができるように、以下の方針に基づいた教育課程を編成し、実施します。

(1)本学の特色を軸に据えた教育課程

本学の特色である「持続可能な開発のための教育」と、世界遺産をはじめ、数多くの貴重な文化財や豊かな自然に恵まれた奈良の地でこそ得られる学修とを、教育課程編成の軸とします。それにより、「5つの能力」を身に付け、「持続可能な社会の創り手」を育てることのできる教員を養成します。

(2)スコープ(範囲)に関すること

①「学び続ける教員」としての基盤を形成するために、主として「現代社会と学校教育の基礎的理解に関する内容」をもつ授業科目を設定します。
② 専門的知識・技能に裏付けられた教育実践力を育成するために、主として「子ども理解と専門的指導に関する内容」をもつ授業科目を設定します。
③ 「社会人としての教員」に求められる素養を育成するために、主として「教員としての成長に関する内容」をもつ授業科目を設定します。

(3)シーケンス(配列)に関すること

4年間の学修を以下の4つの学修ステージに区分し、学生の学びの道筋に沿った授業科目の系統的な配列を行います。
【導入期】教員を志す者として、主体的な学習者として意識を確立するとともに、教員として学び続けるための方向性を定めるステージです。
【展開期】「教える専門家」としての教員の専門性を身に付けるステージです。
【実践期】教育実習等で教育現場での実践を積み重ねることにより、自己の中に確かな教員像を構築するステージです。
【発展期】学校現場で即戦力として通用するための実践的指導力を身に付けるとともに、教職生活への移行を図るステージです。

① 「現代社会と学校教育の基礎的理解に関する内容」をもつ授業科目は、【導入期】を中心に配列します。
② 「子ども理解と専門的指導に関する内容」をもつ授業科目は、【導入期】においては基本的な知識を、【展開期】においてはより専門的で深い知識・技能を学べるよう配列し、教育実習につなげます。教育実習後の【発展期】においては教育実習での学びや卒業論文のための研究と関連づけられるよう配列します。また、各教科の指導法に関する科目と教科内容に関する科目との内容・方法面での融合・架橋を図ります。
③ 「教員としての成長に関する内容」をもつ授業科目は、4年間を貫いて配列します。同時に、教育課程に定めた授業科目以外の諸活動を含めて、幅広い学修機会の中で「社会人としての教員」に求められる素養を育みます。
④ 「持続可能な開発のための教育」に関する内容についても、4年間を貫いて配列します。

(4)学修方法の在り方

「5つの能力」を身に付け、学生自らが「主体的・対話的で深い学び」を実現できる学修方法を各科目の特質に応じて導入します。
また、学生が教職の素晴しさや魅力を感じ、教職を目指す意欲を高め続けられるようにするために、教育行政の担当者(指導主事など)や学校の管理職・教職員等をゲストスピーカーとして招くことで、教育現場の最新情報を学生に提供します。

(5)評価の在り方

「5つの能力」の向上について、学生自らが学びの軌跡と蓄積を評価するとともに、資質能力基準に基づいた適正な評価及び単位認定を実施します。


【平成24年度以降入学者】

学校教育教員養成課程

学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

教育学部では、学生が豊かな人間性と高い教養を備え、教育の理論と実践に関する能力を有する教員あるいは教育者となるために、卒業までに次の力量を身につけることを求めます。

  1. 学校教育を幅広く見渡し、柔軟に対応できる教育的力量
  2. 専門的知識・技術を踏まえた授業・教育指導を行える実践的力量
  3. 多様な子どもたちに対応できる臨床的力量
  4. 現代的課題に対応できる社会的力量
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

教育学部では、豊かな人間性と高い教養を備え、教育の理論と実践に関する能力を有する教員あるいは教育者を養成するために、次の観点から教育課程を編成し実施します。

  1. 教員としての使命と責任についての自覚による、教育をめぐる現代的課題の把握と職能成長に関する力量の育成
  2. よりよい授業を実践するための教科の内容理解と指導法、情報リテラシーなどに関する力量の育成
  3. 子どもの発育・発達についての理解と、学校と地域社会との連携に関する力量の育成
  4. 現代を生きるに資する豊かな人間性や高い教養、対人関係能力などの社会性、現代的課題への対応に関する力量の育成

教育学部 入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)

大学院教育学研究科

【令和4年度以降入学者】

専門職学位課程

学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

「持続可能な社会づくりの担い手」を育成する教員として、修了までに以下が認められるとともに、所定の単位を修得し、学位研究報告書の審査及び最終試験に合格した学生に学位「教職修士(専門職)」を授与します。

  1. 教育課題を探求し解決できる研究力と高度な実践力を有していること。
  2. 自らが掲げた「身に付けたい資質・能力」を獲得していること。
  3. 専門的知見と実践力を生かし、これからの新しい学校教育を牽引できる高度な実践力を有していること。
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

以下の趣旨に基づいて教育課程を体系的に編成し実施します。

(1)教育課程の編成の方針

  1. 「専攻共通科目」(共通五領域)では、学校教育の基本となる課題について理論と実践の往還を通して学び、それに対応できる実践力を育みます。その中で、「奈良教育大学の3つの柱」の一つである「持続可能な社会づくりに貢献できる教員の養成」に即し、『ESD-SDGs の理論と実践』を配置します。
  2. 「実践科目」として「実習科目」と「演習科目」を配置します。「実習科目」では、授業・指導補助・校務等の経験を通して課題を探求し解決できる高度な実践力を育みます。「演習科目」では、これからの時代を見据えた新しい教育に対応できる実践力を育みます。
  3. 「研究科目」では、自らの課題を解決する研究力と、理論と実践とを架橋できる力量を育みます。また、研究の成果・在学中の学び・身に付けた力量を学位研究報告書としてまとめ、学び続ける態度を育みます。
  4. 「専門科目」として「学校教育マネジメント科目」「教育発達支援科目」「教科教育科目」を配置し、各コースに対応する実践力を育みます。

(2)教育課程における教育・学修方法に関する方針

本学教員は、学校現場における喫緊の教育課題への対応力、及び「持続可能な社会づくりの担い手」を育成できる高度な専門性と実践力を兼ね備えた教員としての資質・能力についての観点や内容を共有し、協働する体制で教育を進めます。また、学生それぞれのこれまでの経験・知識を活かし、互いに学び合う学修環境、支援体制の整備に努めます。

(3)学修成果の評価の方針

全授業科目において、本専攻の理念・目的及びカリキュラム・フレームワークに即した到達目標を定め、到達目標並びに評価の方法をシラバスによって学生と教員で共有し、成績評価を的確かつ厳正に行います。また、その成績評価結果や学生による授業評価結果を点検し、カリキュラムの評価・改善を図ることで教育の質の保証に努めます。


修士課程

学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

伝統文化の持続発展やその教育、国際理解教育に関わる研究を通し、修了までに以下の資質・能力を身に付けることを求めます。それらを獲得するとともに、所定の単位を修得し、学位論文の審査及び最終試験に合格した学生に学位(修士(教育学))を授与します。

  1. 伝統文化の持続発展や国際理解教育の発展に貢献する高度な知識・技能、思考力・判断力・表現力
  2. 伝統文化やその教育、国際理解教育に関わる課題を探求・解決し、それらについて専門性を深めることができる研究力
  3. 教育の立場から多文化共生社会の実現やSDGs の達成に貢献できる力量
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

以下の趣旨に基づいて教育課程を体系的に編成し実施します。

(1)教育課程の編成の方針

  1. 「共通コア科目」(必修)を1 年次の初期に配置し、フィールドワークや講義を通して本専攻での学びの基盤となる知識及び意欲的に学び続ける力を育み、研究への動機づけと研究目的の明確化を図ります。
  2. 「実践コア科目」(選択必修)を配置し、演習や実技を通して、伝統文化の発信(『伝統文化の継承と発信』)、芸術と生活との関わり(『書道の芸術性と実用性』)、異文化間コミュニケーションによる多文化共生社会創造(『多文化共生社会創造のための教育』)に関する知識・技能、思考力・判断力・表現力を育みます。
  3. 「専門深化科目」(選択必修)として、院生の課題解決に対応する専門的科目を配置します。ここでは伝統文化教育(書道を含む)に関する科目と国際理解教育に関する科目を開設し、伝統文化と国際理解を架橋させ知識・技能、思考力・判断力・表現力を育みます。また、理論と実践の往還を果たすため、各関係機関や教育機関でのフィールドワークやフィールドリサーチを含めて実施します。
  4. 『課題研究』(必修)を配置し、ゼミとして「共通コア科目」「実践コア科目」「専門深化科目」での学びを統合し、研究力を育みます。
  5. 修士論文作成・作品制作のための研究指導を行い、課題の探求と解決、及びその成果を発表できる資質・能力を育みます。

(2)教育課程における教育・学修方法に関する方針

本学教員は、持続可能な社会そして多文化共生社会の実現に貢献できる人材育成についての観点や内容を共有し、協働する体制で教育を進めます。また、留学生と日本人学生の共修の場として、学生それぞれのこれまでの経験・知識を活かし、互いに学び合う学修環境、支援体制の整備に努めます。

(3)学修成果の評価の方針

全授業科目において、本専攻の理念・目的及びカリキュラム・フレームワークに即した到達目標を定め、到達目標並びに評価の方法をシラバスによって学生と教員で共有し、成績評価を的確かつ厳正に行います。学位論文に関する審査項目を定め、複数名の審査委員を選出し、厳正に審査します。また、その成績評価結果や学生による授業評価結果を点検し、カリキュラムの評価・改善を図ることで教育の質の保証に努めます。


【令和3年度以前入学者】

修士課程

学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

修士課程においては、専門領域に関する研究をもとに、修了までに以下の力量を身に付けることを求めます。これらの力量を獲得するとともに、所定の単位を修得し、学位論文の審査及び最終試験に合格した学生に学位を授与します。

  1. 幼児児童生徒の探究心を培うために、学びの原動力たる探究の魅力を伝えることのできる教育に関わる理論的・実践的力量
  2. 学校教育・人間発達または教科教育に関する諸科学について、専門性を深めることができる研究的力量
  3. 広い視野に立ち、自己の知識を絶えず振り返り、更新しながら現代の教育及び社会の諸課題に対応できる社会的力量
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

修士課程においては、以下の趣旨に基づいて教育課程を体系的に編成し実施します。

  1. 実践的科目では、現代の教育及び社会の諸課題に対する理解を深めるとともに、これらの課題を科学的に把握し、主体的に対応する実践的・指導的力量を育みます。
  2. 専修専門科目では、学校教育・人間発達または教科教育に関する諸科学の内容についての理解を深めるとともに、これらの内容を理論的・実践的に創造していく力量を育みます。
  3. 課題研究及び修士論文作成では、実践的科目及び専修専門科目で学んだことを統合し、自らの課題意識に即して研究を進め、教育実践に活用する力量を育みます。

専門職学位課程

学位授与方針(ディプロマ・ポリシー)

専門職学位課程においては、教育実践に関する研究をもとに、修了までに以下の力量を身に付けることを求めます。これらの力量を獲得するとともに、所定の単位を修得し、学位研究報告書の審査及び最終試験に合格した学生に学位を授与します。

  1. 学校教育における諸課題に対し、俯瞰的な視点を持って組織的に解決できる力量
  2. 専門的知見と高度な実践的指導力を生かし、新しい学校づくりの有力な一員となり得る力量
  3. 学習指導、生徒指導、特別な支援を必要とする子どもに対する指導を一体化させて個に応じた指導ができる力量
教育課程編成・実施方針(カリキュラム・ポリシー)

専門職学位課程においては、以下の趣旨に基づいて教育課程を体系的に編成し実施します。

  1. 共通科目では、学校教育の基本となる課題について理論と実践の往還を通して学び、それに対応できる実践的力量を育みます。
  2. 実習科目では、学校現場で課題を探究し、その課題を解決できる実践的力量を育みます。
  3. 演習科目では、実践を対象とする研究や省察のための力量を育みます。
  4. 研究科目では、理論と実践を架橋させ、自らの課題を解決する研究的力量を育みます。
  5. 現代的教育課題科目では、喫緊の教育課題や教育の現状を理解し、それに対応できる実践的力量を育みます。
  6. 課題研究及び学位研究報告書作成では、自ら探究した教育課題を解決するために実践を通して研究する力量と、研究の成果や在学中の学び・身につけた力量を省察してまとめることのできる力量とともに、学び続ける態度を育みます。

大学院教育学研究科 入学者受入方針(アドミッション・ポリシー)

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