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大学紹介

令和元年度学長告辞及び在学生送辞、卒業生答辞等について

令和元年度学長告辞及び在学生送辞、卒業生答辞等について

 

令和元年度学長告辞及び在学生送辞、卒業生答辞等について

令和元年度卒業証書・学位記授与式が中止となりましたので、以下のとおり、学長告辞及び在学生送辞、卒業生答辞等を掲載致します。

【卒業・修了生】
教育学部254名 大学院教育学研究科57名(修士課程38名、専門職学位課程19名)

 学部  総代 乾 紗織
     答辞 丸本 まりな
 大学院 総代 奥田 由貴子
 在学生送辞者 学生自治会 執行委員長 川西 悠喜

● 令和元年度 学長告辞

本日、晴れの日を迎えられました奈良教育大学 教育学部を卒業されます254名の皆さん、また、大学院教育学研究科を修了されます57名の皆さん、卒業、修了、おめでとうございます。あわせて、ご家族や関係者の皆様にも、お祝いを申しあげますとともに、本日の日を迎えるまでに、皆様よりいただきました数々のご支援に対し、心より御礼申し上げます。

ただ、新型コロナウィルス感染症拡大を防ぐために、令和元年度卒業証書・学位記授与式を中止することとなりましたことは、誠に残念なことであります。改めて、私たちが「何をたいせつにすべきか」を真剣に考える機会につなげていただければと思う次第です。

ところで、この「たいせつ」という日本語について、少しばかり考えてみたいと思います。

例えば、「たいせつな書類」という表現は「なくしてはいけない書類」「重要な書類」と言い換えられます。また、「本をたいせつにする」は「本をていねいに扱う」「本を大事にする」と言い換えられます。ですから、「私たちは何をたいせつにすべきか」を考えるということは、「私たちは何をなくしてはいけないのか」「私たちには何が重要なのか」「私たちは何をていねいに扱うべきなのか」「私たちは何を大事にしなくてはならないのか」を考えることになるのかと思います。改めて考えてみますと、「たいせつ」という語は大変身近な語ですが、私たちに根源的な思考と判断を求めてくる語だと思います。

この語について、もう少し調べてみますと、なぜ、漢字では「大」「切」と書くのかという疑問に突き当たります。英語で言うと、importantの語に当たる日本語の「たいせつ」ですが、「大 big」と「切 cut」の二つの漢字は、importantに結びつきません。実は、「切」は「迫」と同じ意味を表していて、ともに「差し迫る」を意味する漢字であり、「切実」「切望」「懇切丁寧」「親切」「痛切」「切迫」など「切る cut」に通じない「切」を身近に見つけることができます。 つまり「切」は「迫」であるわけで、もともと、「大切」は「大いに差し迫るさま」を意味した語でした。今昔物語には「それがしがたいせつに申すべきことありて」という用例があります。「私が差し迫って申しあげなければならないことがあって」と解釈されます。それが、平安末期には「肝要なさま」、中世には「かけがえのないもの」「心から愛する」の意味にも使われるようになったようです。

興味深いのは、日葡辞書です。日葡辞書はイエズス会によって長崎で1603年から1604年にかけて発行された辞書ですが、日本語の単語の意味をポルトガル語で説明している辞書です。およそ3万2千語の日本語の単語がローマ字で表記されアルファベット順で見出しとして並べられています。その日葡辞書は、「Taixet」(たいせつ)を「Amor」と説明しています。つまり、「愛」としているのです。そして、「大切に燃ゆる」「大切を尽す」の日本語用例をローマ字表記で掲げ、ポルトガル語で、「愛に燃える」「愛する」と語釈しています。「Taixet」については「Amor」のみで、「差し迫る」「なくしてはならないもの」という語釈は記されていません。来日した宣教師が布教のために日本語を勉強する必要性から、自ら編んだ日本語の辞書は、当時の日本語の生の様子を示す資料として大変貴重なものですが、そこには、「たいせつ」は「愛」と記されているわけです。

「大切に燃ゆる」という言い方を、今日、私たちは用いませんが、「私の大切な人」という表現に「私の愛する人」の表現よりも「深い愛」を読みとる方は少なくはないのではないでしょうか。

私たちは、幼稚園、保育園、小学校、中学校、高等学校、そして大学、大学院と学び続けてきました。そして、教員になられる方は、再び、幼稚園や小学校などの学び舎に教育をいとなむ側として、教育の世界に身を置くことになります。様々な教育の場面がありますが、「何が大切か」を考える力を育むことにつなげていただきたいと思います。

本学は日本で最初にユネスコスクールに認定された大学です。附属幼稚園も附属小学校も附属中学校もユネスコスクールです。このような大学は世界中に本学のみです。2005年より国際連合は、ESD(持続可能な開発のための教育)を推進させてきました。その推進拠点となったのがユネスコスクールです。昨年11月には、本学の大学院生のお一人が、日本のユース代表に選ばれパリのユネスコ本部で本学のESD活動を発表してくださいました。そして、国連は2015年に、169の達成目標から構成されるSDGs(持続可能な開発目標)を定め、2030年までに達成させる地球の目標としました。ESDは引き続き教育の面からSDGs達成を力強く牽引していくことになります。

教育の世界に身を置くことになられない方もおられるかと思いますが、SDGsはむしろ企業や民間の方から高い関心が示されています。どの企業のホームページにもSDGsに言及した箇所があります。それは、学校の力だけでは、SDGsは達成できないからであり、フォーマル教育、ノンフォーマル教育の垣根を越えたマルチステークホルダー・プロセスによって達成して行かねばならないからであります。

ESDを突き詰めて考えるならば、「何が大切であるかという思考」と「愛しむ心」の二つのスウィッチを常にオンにしていることだと思います。そして、それは、AIの世界にはまだまかせられないということだということです。

ユネスコスクールである大学、教育の大学である奈良教育大学を母校とする皆さんは、「何が大切であるかの思考」と「愛しむ心」の二つのスウィッチを何よりも大切に、奈良教育大学を、母校とすることに誇りをもって、歩んで行ってください。みなさんを送る告辞とします。

令和2年3月25日

奈良教育大学長  加藤 久雄

● 令和元年度 送辞

冷たい外気が和らぎ、吹く風にも春の訪れを感じるようになりました。校内の桜も咲き始め、明るい未来を表しているようです。この良き日に奈良教育大学をご卒業・ご修了される先輩の皆様、おめでとうございます。在学生を代表し、心よりお祝い申し上げます。

皆様は、この奈良教育大学に入学されてから本日に至るまで、様々な経験をされて今この場にいることでしょう。その中には楽しかったこと、感動したこと、そして苦しかったこともあるかと思います。奈良教育大学で過ごした日々は、どのようなものだったでしょうか。懐かしく、思い出されている方もいらっしゃるでしょう。自身のできる限りを尽くし、やり切った達成感をお持ちの方もいることでしょう。 私たち在学生にとって、先輩方はとても大きな存在でした。入学した時には、大学という新たな空間で右も左も分からない私たちに、優しく手を差し伸べて仲間として迎えて下さいました。部活動・サークルでは先頭に立って、まとめて下さいました。他にも語りきれないほどお世話になりました。そのような日々を思い出しながら、感謝の気持ちを抱くと共に寂寥を感じております。

今、先輩方はそれぞれの道へ羽ばたこうとしていらっしゃいます。教職・企業・進学と道は違えども、この奈良教育大学での経験は先輩方の糧になることでしょう。皆さんが選んだ道を、胸を張って歩んでください。その先に大きな夢と希望が満ち溢れていることを在学生一同心よりお祈り申し上げます。皆様のご活躍とご多幸をお祈りして、送辞といたします。

令和2年3月25日

在学生代表 学生自治会 執行委員長 川西 悠喜

● 令和元年度 答辞

冬の寒さも和らぎ,奈良にも暖かい春風のたよりが訪れました。 新型コロナウイルスの影響により卒業式は中止となりましたが,事態の一刻も早い収束を心より願っております。

振り返れば四年前,教育を学びたいという強い思いを胸に,私たちは本学に入学しました。 大学で過ごした時間は,今までの人生の中で最も濃く,人間的に大きく成長することができました。 こんなにも成長できたと感じるのは,様々な人との出会いがあったからです。それまでの出会いの何倍もの人と出会い,そのどれもが私を成長させてくれました。ある先生の,「自分のものさしで測らない」という言葉は,私の価値観を大きく変えました。ものさしの種類が増えたことで,人の良いところを見つけるのがうまくなりました。また,ある先生は,教師に向いていないと感じて相談したときに,「向いているかどうかではなく,その仕事が好きかどうかだ」という言葉をかけてくださいました。その一言で,自分の進路に自信を持って突き進むことができました。一言が人に与える影響は,こんなにも大きいのだと実感しました。 教育について学ぶ中で,この人はこんな苦しい思いをしてきたのだろうな,ということや,この人はこれをするためにどれだけ時間をかけてくれたのだろうといったことをよく想像するようになりました。そして,「ありがとう」という言葉に,前より重みを感じるようになりました。 大学を通して出会った多くの方々の温かさに触れ,私たちは一人の人間として,強く,優しく成長できたように思います。四年前は何気ない風景だったこのキャンパスも,今では大学での学びを思い出させてくれる存在になりました。そして,本日をもって私たちは大学生活に別れを告げ,それぞれ新しい道を歩み始めます。奈良教育大学で学ばせていただいたことを決して無駄にすることのないよう,自分に厳しく,幅広く社会に貢献して参りたいと思います。

後輩の皆様,妥協せず突き詰めたことは必ず自分の誇りになると思います。充実した学生生活になることをお祈り申し上げます。 最後になりましたが,私たちの大学生活を支えてくださった学長先生,先生方,事務職員の皆様,互いに切磋琢磨し合った学友,そしていつも温かく見守ってくれた家族に,心よりお礼申し上げます。皆様のご健勝とご多幸,そして奈良教育大学の更なる発展をお祈り申し上げまして,答辞とさせていただきます。

令和2年3月25日

卒業生・修了生代表

教育学部 学校教育教員養成課程 教科教育専攻 国語教育専修 丸本まりな

お問い合わせ先
奈良教育大学 総務課
Tel:0742-27-9105
Fax:0742-27-9141
E-mail:hisyo-kikaku

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