【終了】畑で汗を流しませんか 公開日  :  2023-04-21 11:00

卒業生・修了生
・現職教員の方へ

【開催報告】

私たちが普段食べる野菜の多くは農薬を用いて作られています。本講座では、自分たちの手で農薬を使わずに夏野菜を育てて食べることと畑や農業、農産物にかかわる様々な事柄を学ぶことを目的として、全7回の畑作業と5回の講義を行いました。
よく晴れた5月10日 (水) に公開講座は始まりました。この講座は外での畑作業を伴いますので、良い天気であること何よりいいことです。まずは講座のガイダンスとして半年にわたる作業のあらましと実習園の利用方法などを説明しました。今年度は、受講者5名に加えて奈良女子大学の授業からの参加もありました。ガイダンスの後は実習園の畑に移動して畑作業をはじめました。畑の畝建てなどはすでに実習園の方で準備していましたので、主催者側で準備した苗と受講者が準備した苗の定植を行いました。隣の畑ではなんと昨年度のこぼれ種から発芽したカボチャが、タマネギに交じって生えていました。たくましい限りです (タマネギは翌月に収穫しました)。

 

 

 

 

定植してひと月もたたない5月31日 (水) には、今後の栽培技術の基礎として技術教育講座の箕作准教授の講義「栽培の基礎と生産技術」が行われました。講義後は畑に移動して作物の管理を行いました。苗はまだ小さなもので生長中ですが、雑草もひっそりと育ち始めています。雑草は生え初めに取るの大事です。作物管理としては、その後の成長を期待して支柱を立てて誘引をしてゆきました。前年度に定植しておいたジャガイモとタマネギの収穫と、梅の採取を行いました。
第3回目の講座は6月21日 (水) に実習園に集合しておこないました。今回は講義室での講義はなく畑作業だけを行いました。生長した作物を支柱に結わえ付ける管理と雑草取り、サツマイモの定植を行いました。
第4回目は、自然環境教育センター長の辻野教授の講義「奈良のシカとの共生」です。奈良公園にいる天然記念物「奈良のシカ」と畑は関係ないようにも思えるのですが、奈良市で天然記念物がもたらす被害との関わりの歴史が紹介されました。7月にもなると畑の作物のいくつかは収穫できるまで育っていました。残念ながら途中で枯れてしまった苗もありました。草刈り努力の成果でしょうか。雑草の勢いを例年よりもコントロールできている気がした時期もありました。

 

 

 


真夏の8月30日 (水) は畑作業の回で、作物の収穫と草刈りをしました。
第6回目は、11月8日 (水) に行いました。自然環境教育センターの村松特任准教授の講義「植物の戦略」を聴きました。植物とは何かという問いに対する最新の知見は予想外で、植物とはコケ・シダ・草・木だけではないようです。講義の後は実習園に移動して畑の収穫と撤収作業を行いました。半年間にわたって育ててきた畑から作物を取り除き、黒マルチも剥がして畑を元の状態に戻してゆきます。一部はまだもう少しだけ畑に取り置きしてみたり、冬越し用に鉢上げしました。第2回に植えたサツマイモも収穫しました。

 

 

 

 

本講座の最後は12月6日 (水) に学校教育講座の板橋教授と学生による講義「野菜と地域学習」が行われました。学生が別授業で調べ学習した大豆の歴史、豆腐の代替原料、醤油などの加工品についての内容が紹介されました。畑では来年度の講座に向けた玉ねぎの苗を定植し、その後は先月収穫しておいたサツマイモを焼き芋にしていただきました。
この講座では自分で育てた夏野菜を自分で収穫して食べるという経験をするとともに、畑や農業、農産物にかかわる様々な事柄を学ぶことを通して、安全でおいしい食べ物を得ること難しさや苦労を受講者は知ることができたと思います。全体を通して畑作業では作物の旺盛な生長や次から次へとできる夏野菜と雑草の生命力に驚かされる講座でした。

【終了】畑で汗を流しませんか

内容

【目的】

 今日、私たちが摂取する野菜類の多くは農薬などを用いて栽培されています。本講座では自家製の堆肥を使い、安心して食べることができる無農薬野菜の栽培を行うと共に、畑に関わる様々な事柄についても学ぶことを目的としています。畑で一緒に汗を流してみませんか。

【講座内容】

 野菜の栽培方法を中心に、雑草や病気、奈良の自然、野生生物との関係など、栽培に関する様々な事柄を学びながら、夏野菜などを栽培して収穫します。 

 1人当たり1畝(0.9m×6m程度)で、ナスやピーマンなどの夏野菜を栽培します。苗はご自身で好きな苗を用意して下さい。希望者は、梅や柿を収穫して梅酒や干し柿を作ることもできます。

 ※農作業に適した服装でご来園ください。作業に必要な道具は貸し出しいたします。

 ※熱中症対策グッズをご用意しておりますが、各自でも対策の上お越し下さい。 

【各回の講座内容】

第1回 5月10日(水) ガイダンス
畑作業:苗の定植
第2回 5月31日(水) 講義:「栽培の基礎と生産技術」
畑作業:作物の管理、ジャガイモ・タマネギ収穫
第3回 6月21日(水) 畑作業:作物の管理、サツマイモ定植
第4回 7月19日(水) 講義:「奈良のシカとの共生」
畑作業:作物の管理、収穫
第5回 8月30日(水) 畑作業:作物の収穫、草刈り
第6回 11月8日(水) 講義:「植物の戦略」
畑作業:収穫、撤収
第7回 12月6日(水) 講義:「野菜と地域学習」
畑作業:次年度に向けたタマネギの定植

※ 1、2、4、6、7回は、13:00~16:30 3、5回は13:30~16:30

※ 募集要項はこちらをご覧ください。

※ 昨年度の様子はこちら。

日時

令和5年5月10日(水)~ 令和5年12月6日(水)

全7回(詳細は「講座内容」をご覧ください)

1、2、4、6、7回は、13:00~16:30
3、5回は、13:30~16:30

※上記の他、実習園の開園時間中(平日10:00~17:00)は自由に畑作業が可能です。

場所

本学自然環境教育センター奈良実習園 奈良市白毫寺町 TEL 0742-26-1404

および本学高畑キャンパス 奈良市高畑町

対象

一般の方

講師

奈良教育大学 自然環境教育センター 辻野 亮、村松 大輔

同 技術教育講座 箕作 和彦、同 学校教育講座 板橋 孝幸

受講料/定員

受講料  5,400円(初回参加時にお支払いください)

(作業中のケガなどに備え、傷害保険は各自で必ず加入してください。

定 員  5名 

(ただし、最小催行人数は4名。先着順としますが、応募者数が5名を超えた場合は新規参加者を優先します。また、募集は1家族1名としますが、畑作業等には家族参加も可能です。)

申込方法/期間

申込み方法 下記、申込みフォームよりお申し込みください。

申込フォームはこちら ※定員に達したので募集を締め切りました

受付期間:令和5年4月21日(金) 14:00 ~ 5月9日(火)16:00

 (お問い合わせは、土日祝日を除く9:00~16:00)

お問い合わせ/
お申込み先

(問合せ先)

 奈良教育大学 自然環境教育センター事務担当(企画・財務課会計総務係)

(窓口時間) 平日8:30~17:15

 〒630-8528 奈良市高畑町

 電 話 0742-27ー9112

 メール kaikei-service

最終更新 : 2023-12-25 09:43