知的財産とは、特許、意匠、商標、著作物、成果有体物、ノウハウ、営業秘密などの総称です。
一般に「財産」とは、金銭・土地・商品などの経済的な価値がある有体物と考えられています。これに対して「知的財産」は無体物であり、人の精神的な創造活動から生まれた創造物や、営業上の信用を表した標識などの経済的な価値を有するものの総称です。それらの知的財産に関して、法令により定められたり、法律上保護される利益に係る権利を「知的財産権」と呼びます。
知的財産権には、特許権や著作権などの創作意欲の促進を目的とした「知的創造物についての権利」と、商標権や商号などの使用者の信用維持を目的とした「営業標識についての権利」に分けられます。
特許権、実用新案権、意匠権、商標権及び育成者権については、客観的内容を同じくするものに対して排他的に支配できる「絶対的独占権」といわれています。一方、著作権、回路配置利用権、商号及び不正競争上の利益については、他人が独自に創作したものには及ばない「相対的独占権」といわれています。
奈良教育大学教育研究支援課 学術・研究担当( 9135 )
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