奈良教育大学では、ESDを体系的に学べる「ESDティーチャープログラム」を展開しています(原則4月~翌3月の通年プログラム)。
本プログラムを受講することで、学校や地域において、適切にESDを指導する力を養います。
ESDとは、Education for Sustainable Developmentの略で、持続可能な社会づくりの担い手を育むことを目的とした教育活動です。
学習指導要領の前文及び総則に「持続可能な社会の創り手」の育成が明記され、全ての学校でESDの考え方を活かした学習が展開されることになりました。特にユネスコスクールは、学校現場におけるESDの推進役として位置づけられています。
ESDティーチャーは、ESDを適切に指導する力量をそなえた教員です。
教員としての基盤的な力量(学級経営、生徒指導、授業力、教科教育、子ども理解など)に加えて、持続可能な開発目標(SDGs)に関心を持ち、地域の課題や児童・生徒の生活とグローバルな課題のつながりを見出すことで、地域の人・こと・ものの教材化に取り組み、探究的な授業実践を通して、児童・生徒の社会づくりに関する価値観と行動の変容を促す学びを組織できる教員です。
全国でESDに取り組んでいるESDティーチャー・マスター・スペシャリストを対象に、オンラインによる研修・交流会を実施することで、参加教員のESDの更なる理解促進と、参加教員相互のネットワークの形成を目的に、本研修・交流会を開催します。
詳細は開催要項をご覧ください。
奈良教育大学を会場に、毎月1回、ESDを学ぶ学生と現職教員が協働的にSDGsやESDを学んでいます。ESDティーチャープログラムも、このセミナーを基盤に検討を加え、作成しています。ESDで育てる価値観、ESDの視点、ESDの単元デザイン、ファシリテーション、評価など、参加者一人ひとりが主体的に学びに参加しています。
詳細はこちらをご覧ください。
ESDには教科書がありません。そこで、地域の社会教育施設と連携し、学芸員等の専門家・大学教員・現職教員が協力して、ESDの授業づくりを行っています。現在は、奈良県立万葉文化館、川上村森と水の源流館、春日山原始林を未来へつなぐ会と連携し、各5回の授業づくりセミナーを開催しています。
春日山原始林や奈良公園の自然環境をESDに活かすための場として様々なテーマでフィールドワークを実施します。また、五感を使うなど、自然と交感することで、持続可能な社会に必要不可欠な自然環境保全の重要性の気づきを捉す機会とします。
詳細はこちらをご覧ください。
これまで奈良を中心に実施してきましたが、一昨年度からは、全国でESDティーチャープログラムの実施をしています。今年も奈良市の他に、大牟田市、山形市、山口市での開催を計画しています。また、オンラインでの実施も検討中です。